2013年ロッテムダム国際映画祭観客賞を受賞。同年モスクワ国際映画祭でも最優秀観客賞や批評家賞などを受賞し、14年にはSKIPシティ国際Dシネマ映画祭のコンペティション長編部門で最優秀作品賞に輝くなど、世界各国の映画祭で観客賞を中心に多数受賞した『Matterhorn』がこの度日本公開タイトル『孤独のススメ』として2016年4月新宿シネマカリテほかにて公開されることが決定いたしました。

信仰篤いオランダの田舎町、単調で振り子のような毎日を生きる男やもめのフレッド。ある日突然言葉も過去も持たない男テオが現れ、やむなく始まった奇妙な共同生活によって、ルールに縛られた日常が鮮やかに色づいていく—。心のままに生きるのは苦しい、でも大切なものに気づかない人生ほどわびしいものはない。すべてをなくした男が、何も持たない男から学んだ幸せとはー?人間の孤独と愛、自由をユーモアたっぷりに描き、不要なしがらみを手放すことによって、本当に大切なことが見えてくることを教えてくれる。よりシンプルに、自分らしく生きるためのヒントが、自由の国オランダから届きました。

監督は、本作で初長編映画デビューとなったディーデリク・エビンゲ。オランダで俳優としても活躍し、これまでに短編映画やTV映画を発表してきたクリエイター。気難しいフレッド役を演じたのは、オランダでは演技力に定評のあるトン・カス。セリフらしいセリフのない難役をコミカルに演じたのはルネ・ファント・ホフ。そして、クライマックスに流れるシャーリー・バッシーが1968年にリリースした人生賛歌「This Is My Life (La vita)」に、誰しもが胸を熱くするだろう。

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執筆者

Yasuhiro Togawa