この度、片渕須直監督・こうの史代原作のアニメーション映画『この世界の片隅に』が11月12日(土)テアトル新宿、ユーロスペースほか全国ロードショー致します。

本作は、戦時中の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前を向いて生きていく女性・すずの日々を描いた物語になり、こうの史代の同名漫画に惚れ込み、約6年の歳月をかけ徹底的な時代考証・現地考証を重ねた片渕須直監督が、丁寧にダイナミックに描き出しました。

主人公・すずを演じるのはアニメ声優初主演の女優のん。柔らかく、どこか懐かしい親しみを感じさせる声で、すずさんに生命を吹き込みました。
時に優しく、時に強い映画を包み込む音楽を担当するのは、コトリンゴ。
クラウドファンディングに始まり日本中の想いが結集して、100年先にも届けたい、珠玉のアニメーション映画が完成致しました。

この度解禁しました本ポスターは、「昭和20年広島・呉 わたしはここで生きている」というキャッチコピーと、たくさんの草花が咲く中で、誰かに呼ばれたかのように小首を傾げ、振り向くすずを描いています。
穏やかな日差しの中、スケッチの途中で下駄を脱ぎ、花を摘む姿に、すずのゆっくりした時間が垣間見えます。

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■主演の声をのんさんに起用した理由(片渕須直監督)

6年前「この世界の片隅に」をアニメーションにしようと思ってからずっと、すずさんの声を探していました。監督補の浦谷さんと互いに誰が良いかを考えていたところ、2人とも同じ声を思い描いていました。ご縁に恵まれて、のんさんの声をマイクを通して聞いた時、何年も前から自分たちが想像してきた声が、すずさんとなって現れました。その時、のんさん以外のすずさんは考えられないと確信しました。すずさんに命を吹き込んでくれて感謝の気持ちでいっぱいです。この作品は本当に幸運に恵まれたと思います。

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執筆者

Yasuhiro Togawa