第28回東京国際映画祭:コンペティション部門”11年ぶりに日本映画3作品が決定!!『FOUJITA』『さようなら』『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』



10月22日より開幕致します第28回東京国際映画祭は、従来の六本木ヒルズに加え今年は新宿地区での開催も決まり上映エリアの拡大と、例年にない多くの特集上映を予定しております。また9つある主要部門の中で、今年は新たに<パノラマ><Japan Now><日本映画クラシックス>の3部門が新設され、日本映画に重点を置いたラインナップが並ぶ中、映画祭の顔となる“コンペティション部門”にて日本映画3作品が決定致しました!
1作品目は、パリが愛した日本人画家・藤田嗣治の知られざる半生を『泥の河』『死の棘』『眠る男』の小栗康平監督が日仏合作で描く『FOUJITA』。フジタ役にオダギリジョー、妻の君代を中谷美紀が演じ、昨年フェスティバル・ミューズを務めた中谷美紀は「いつか女優としてコンペティション部門で映画祭に戻って来たい」という願いが一年で叶った形となりました。
2作品目は、人間と本物のアンドロイドが実際に共演し世界が注目する画期的プロジェクト、アンドロイド演劇「さようなら」を完全映画化した『さようなら』。監督の深田晃司は、2010年『歓待』が第23回東京国際映画祭日本映画「ある視点」部門作品賞受賞、2013年『ほとりの朔子』で東京国際映画祭コンペティション部門出品、またナント三大陸映画祭グランプリ&若い審査員賞をダブル受賞し大躍進の中、再び東京国際映画祭の舞台に戻って来た形となります。
そして3作品目は、小野不由美の傑作小説を待望の初映画化『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』。『予告犯』のヒットも記憶に新しく、『ゴールデンスランバー』『ジェネラル・ルージュの凱旋』など映像化困難と言われた数々の原作の実写映画化を成功に導いたヒットメーカー・中村義洋監督が、満を持してのコンペ出品となります。人気実力派女優の竹内結子と橋本愛、初共演となるふたりの演技も見所の戦慄のリアルミステリーです。
以上、日本代表として良質かつ豪華な3作品が出揃いました。アジア最大級の映画祭・東京国際映画祭という国際的舞台で、日本の才能達が豪華絢爛に火花を散らします!なおコンペティション部門の他選出作品は、9月29日(火)に行います「ラインナップ発表会」にて発表する予定です。今後の展開に乞うご期待下さい。
<選定理由について>プログラミング・ディレクター矢田部吉彦
「巨匠、ヒットメーカー、若手のホープ。3名の異なるタイプの監督をお迎えすることで、日本映画の実力と多様性を世界に発信したいと思いました。コンペに邦画が3作品も入ったのは2004年の第17回開催以来なので11年ぶりです。仕事柄、世界中の作品を観ていますが、近年日本映画のクオリティはとても充実していると感じており、世界にひけを取りません。この勢いが今年の映画祭で反映される形となりました。
小栗監督は『FOUJITA』において自らの妥協なき美学を具現化し、芸術映画の牙城を死守しています。中村監督は『残穢【ざんえ】‐住んではいけない部屋』で恐怖演出の歴史に新たな金字塔を打ち立て、日本の伝統的な怪談映画を深化させました。深田監督は『さようなら』で今まで見たことのない日本映画を完成させ、次代のトップランナーに躍り出ると確信しています。まさに三者三様。コンペの日本映画、鉄壁の布陣です」
<コンペティション部門 本年の応募総数> 1409 本 ( 国と地域数:86 )
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執筆者
Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa