映画『バンクーバーの朝日』NKH連続テレビ小説の実力派女優陣がそろい踏み!戦前の移民たちを力強く演じる!!
2003年、カナダのトロントにおいて、ある野球チームが最高の名誉であるカナダ野球の殿堂入りを果たした。
そのチームの名は———「バンクーバー朝日」。
戦前のカナダ・バンクーバーで、差別や貧困の中にあってもフェアプレーの精神でひたむきに戦い抜き、日系移民に勇気と誇り、そして希望を与え、さらには白人社会からも賞賛と圧倒的な人気を勝ち得た “バンクーバー朝日”という実在の野球チームがありました。チーム創設100年の今年、実際の記録をもとに、妻夫木聡を主演に迎え、戦前の日系移民の壮大なドラマを描きます。監督は、「舟を編む」で第37回日本アカデミー賞最優秀作品賞や最優秀監督賞を史上最年少で獲得した、石井裕也監督。
この度、そんな本作に出演する豪華女優陣を、戦前の役衣装に身を包んだビジュアルとともに一挙解禁します!!
以下、役柄説明、女優陣コメントとなります。
役柄
エミー笠原【高畑充希(22)】
主人公・レジー笠原(妻夫木聡)の妹。日系二世で、白人のハイスクールに通いながら、
裕福なカナダ人一家の家政婦として働いている。日本人とカナダ人が互いに友好的になることを望みつつ、朝日軍の試合を毎試合観戦している。
笹谷トヨ子【宮?あおい(28)】
日本からカナダに渡ってきた日本語学校の教師。カナダで生まれ育ち、日本のことなど興味を持てない児童たちに、日本人として日本語を話す重要性を説く。朝日軍に夢中な生徒たちに快く思っていないが、彼らに連れ出され朝日軍の試合を観戦することに。
ベティ三宅【貫地谷しほり(28)】
トム三宅(上地雄輔)の妻。まだ幼い息子を育てる傍ら、夫と彼の父とともに豆腐屋を切り盛りしている。夫が家庭を顧みずに野球をする姿に反発をしているが・・・。
ほかにも、以下のような実力派の面々がキャスティングされています。
レジー笠原(妻夫木聡)の母親役で、笠原清二(佐藤浩市)の妻役に、石田えり。
日本人街でタクシー業を営む男役に、ユースケ・サンタマリア。
朝日軍の監督役に、鶴見辰吾。
日本人街に住む娼婦役に、本上まなみ。
さらに、バンクーバーに暮らす、日系一世の面々に、光石研、田口トモロヲ、岩松了、大杉漣。
女優陣 コメント
<高畑充希コメント>
今回のような大規模なオープンセットの中でのお芝居は初めてだったのですが、本当に当時のカナダに存在出来ているみたいで、贅沢な、とても幸せな時間でした。共演した妻夫木さんも、最初は緊張しましたが、本当のお兄さんのように見守ってくださり、今ではとても頼れる兄貴です! 撮影では、10試合もある野球の試合をすべて応援していましたが、チームの皆さんが試合ごとにどんどん格好良くなっていくので、最後の方は後姿を見ているだけで泣けてきました。今回この映画に携わることで、かつての日本のかっこいい男たちを知れて本当に良かったです。クランクアップの時に皆さん男泣きされていて、本当にチームワークのいいチームだったんだなと思いましたし、それが画面から溢れ出していればいいなと思っています。
私自身も、英語で「私を野球に連れてって」を歌い、チームに想いを伝えるシーンがありました。撮影前夜は眠られないくらい緊張したのですが、朝日の皆さんの温かい表情に助けられ、チームの一員になれたような気分になれたのが印象的でした。
<宮?あおいコメント>
監督とは「舟を編む」以来ですが、大好きな監督さんなので、呼んでいただけたことが何よりもうれしかったです。また、こんな立派なオープンセットの中で、たくさんお芝居ができることは今までなかったことなので、とても贅沢な時間だなぁと思いますし、すばらしいことだと思います。
私は学校の先生役を演じさせていただきましたが、とにかく生徒のみんなが可愛くて、とても癒されましたし、それぞれに個性がバラバラなので、とても楽しかったです。本当の先生になったらこんな感じなのかなぁと思って演じました。
朝日のみんなは、一か月も合宿のような形でオープンセットの中で演じられていたので、チームに絆が生まれているのが見て取れましたし、クランクアップでみんなが抱き合っている姿をみて、「青春だなぁ」と思いました。
<貫地谷しほりコメント>
私自身、カナダと日本にこのような過去があったことを知らなかったのですが、この映画を通して、そんな力強い人たちが実際にいたことを知れて、とても感動しました。また、大規模なセットと、衣装、それから共演している子役の子のおかげもあって、すぐに、時代に入り込め、三宅家の本当の家族になったように思います。
稲葉直人プロデューサー コメント
<3人に共通して言えること>
女優陣の配役に関しては、映画の華となるということだけでなく、とにかくしっかりとしたお芝居に裏打ちされた本格派の方、ということにこだわりました。
3人とも映画の中で非常に魅力的で、男優陣に負けない存在感を放っています。
是非ともその豪華競演を楽しんでいただければと思います。
<高畑充希さんについて>
高畑さんに演じていただいたエミーという役はオーディションをしたのですが、18歳の少女でありながら差別や排斥運動に揺れる複雑な思いを体現してもらわければならなかったので、とても難航しました。そんなとき我々の前に現れた高畑さんは小柄で幼気な少女といった見た目とは裏腹に、圧倒的な存在感と精神性を秘めていました。もちろん満場一致で決めさせていただきました。撮影現場では難しい役を見事に演じていただき、素晴らしいシーンの数々が生まれました。高畑さんに巡り会えたことに感謝しています。
<宮?あおいさんについて>
宮?さんに演じていただいた役は、カナダで生まれた子どもたちに、日本人としての価値観を絶やさぬよう日本の教育を伝えるために日本からカナダに渡ってきた女性教師というものです。
野球のことで気もそぞろになり日本のことなどまったく興味を持てない子どもたちを叱り飛ばしながらも凛として愛情を湛えている先生という役は宮?さんしかいないと思いました。
石井監督とは「舟を編む」でお仕事をされているので、撮影現場では確かな信頼関係のもとお芝居をされていて、とても素敵な学校のシーンになったと思います。
<貫地谷しほりさんについて>
貫地谷さんには、日本の風俗が色濃い豆腐屋の女将を演じていただいたのですが、亭主(上地雄輔さん)に手厳しくあたる役でもあったので、それでも可愛らしさと優しさが滲み出てくる女優さんに演じていただきたいと考え、貫地谷さんにオファーしました。
文句を言いながらも男たちをしっかりと支える強い日本女性を好演していただき、作品に厚みを与えてくださり、とても感謝しています。
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執筆者
Yasuhiro Togawa