10月25日(火)〜11月3日(木・祝)に開催となります第29回東京国際映画祭にて、クラシック部門の目玉企画として今年で3年目を迎える「歌舞伎座スペシャルナイト」が10月27日(木)に開催致します。日本の伝統芸能である歌舞伎を上映し続けてきた歌舞伎座という場において、国内外のお客様を迎え映画の魅力を世界に発信していくことは、新しい映画体験と感動をご提供できるものと確信しております。
先日、尾上菊之助さんによる女方の舞踊「鷺娘」の上演、及び『忠臣蔵 デジタル最長版』『血煙高田の馬場』の弁士と生演奏付き上映を発表させて頂きました。

そしてこの度、『血煙高田の馬場』に古舘伊知郎さんが「現代版弁士」としてゲスト出演頂くことが決定致しました! 通常の弁士付上映は、サイレント映画に独自の語りと演奏を付けて上映する形ですが、今回の「現代版弁士」は“喋り屋”古舘伊知郎さんオリジナルの全く異なるスタイルの上映となる予定です。伝統的な弁士付上映、現代版弁士付上映、2つのスタイルをお楽しみ下さい。

古舘伊知郎(ふるたち・いちろう)   ※ふるたちの「舘」は「舎」「官」が正しい表記です。
コメント:「無声映画の最盛期、日本には弁士が数千人いたという。弁士は役者以上の人気を誇り、人々の最大のお目当ては贔屓の弁士の語り(活弁)を聴くことだったそうだ。映画を観に行くというより活弁を聴きに行く、言葉が映像の従属物ではなく話芸として確立され愛された時代があったのだ。ちょっと前までは、TVドラマと同時に、ラジオドラマという音だけのジャンルがあったように、人々が喋りを聴いてイメージを膨らませて楽しむ時代があったのだ。喋り手ならば活弁という魅惑の箱を今開けずにはいられない。過去のスター弁士の口調を一所懸命模写し再現する手のことは付け焼き刃で出来るものじゃないが、これまで講談、落語の道中付け、大道芸(香具師の啖呵売)あたりをちょびちょびかじってきた身としては、面白い活弁ができそうな気もする。私に与えられた題材は忠臣蔵のスピンオフ作品“血煙高田の馬場”。ほんの7〜8分の短縮バージョンだが、十分面白い。さあ!喋りで何をプラスしていくか、このところ言葉探しの「脳内決闘劇」を時折くり広げている。」

プロフィール: 1977年テレビ朝日アナウンサーとして入社。以来「ワールドプロレスリング」などの番組を担当。プロレス実況において鋭敏な語彙センス、ボルテージの高い過激さで独特の『古舘節』を確立。1984年6月テレビ朝日を退社、フリーに転身。フジテレビ「夜のヒットスタジオ」司会、フジテレビ「F1 GP」実況、NHK「紅白歌合戦」3年連続司会、2016年までテレビ朝日「報道ステーション」キャスターを12年間務める。

<第29回東京国際映画祭プレゼンツ 歌舞伎座スペシャルナイト> 開催概要
■開催日:10月27日(木) 
■上映作品

『忠臣蔵』デジタル最長版

生涯に1000本以上の作品に主演した日本で最初の国民的な大スター尾上松之助。最晩年の超大作が、この『忠臣蔵』です。山鹿流鶴翼の陣形や組織的な戦術などは、史実に基づいた考証を重ねて、以降の『忠臣蔵』映画の規範を示した作品といわれています。

監督:池田富保
出演者:尾上松之助、山本嘉一、桂武男、酒井米子
製作年:1926年
作品提供:おもちゃ映画ミュージアム

■舞踊「鷺娘」(製作:松竹)

■“歌舞伎座スペシャルナイト” 特製お弁当
江戸時代から歌舞伎鑑賞での楽しみの一つであるお弁当を、今年も“歌舞伎座スペシャルナイト”特製のスペシャル
メニューでご提供いたします。ぜひ、お楽しみください。
■チケット発売:9月27日(火) 10:00より販売開始!  料金:\10,000(税込)<特製お弁当付き>
【チケットご購入方法】
◆チケットホン松竹  (10:00〜18:00) ナビダイヤル0570-000-489 または03-6745-0888/06-6530-0333
 ※窓口販売・お引取りは9月29日(木) 午前10時より ※窓口販売用別枠でのお取置きはございません。
 ※電話番号のおかけ間違いには充分ご注意ください。間違い電話防止のため、電話機の「リダイヤル機能」はご使用いただかず、1回ごとにダイヤルボタンを押していただくよう、ご協力をお願い申し上げます。
◆チケットWeb松竹  (24時間受付、発売初日は10:00から)

執筆者

Yasuhiro Togawa