『愛されるために、ここにいる』『母の身終い』等で知られるステファヌ・ブリゼ監督最新作で、2015年カンヌ国際映画祭にて見事主演男優賞(ヴァンサン・ランドン)を受賞した『ティエリー・トグルドーの憂鬱』8月27日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開が決定し、予告編を解禁致します。 

予告編::https://www.youtube.com/watch?v=qaG4ljZSpDQ

年老いた母と息子の最期の日々の交流を描いた感動作『母の身終い』の監督ステファヌ・ブリゼと名優ヴァンサン・ランドンが再びタッグを組み、社会派ドラマとしては驚異の観客動員数100万人を記録した本作。

この度解禁された予告編では、妻と障害を抱える息子と過ごす時間に唯一の心の安らぎを感じるティエリーが、職を失い、貯金も無く、家を売らなければならない状況まで追い込まれてしまう。どうにかスーパーの監視員の仕事に就くことができたのだが、従業員の不正も見張らなければならず、告発した女性が自殺してしまう。「穏やかに生きたいだけなんだ」と叫ぶティエリーだが、容赦のない現実から逃れる術はどこにもない。己の矜持と社会のしがらみの中で板挟みになり、過酷な現実のために身を落としてゆく中年男をヴァンサン・ランドンの重厚な演技で観る者を魅了する。

ドキュメンタリーのような冷徹なカメラの元、主演ヴァンサン・ランドンの圧倒的存在感を焼き付ける演技は、2015年カンヌ国際映画祭で批評家の絶賛を受け、主演男優賞を獲得し、監督のステファヌ・ブリゼがエキュメニカル審査委員賞を獲得している。自己保身と矜持、組織と個人、誰もが日々体験しているであろう社会の矛盾をあますところなく描き出し、我々に回答を迫る社会派人間ドラマ。

『ティエリー・トグルドーの憂鬱』は8月27日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=55036

執筆者

Yasuhiro Togawa