直木賞受賞作家・小池真理子の半自叙伝的同名小説を『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』の矢崎仁司監督が成海璃子×池松壮亮×斎藤工で完全映画化する映画『無伴奏』が、3月26日の日本公開に先駆け、1月29日から2月8日までスウェーデンのヨーテボリ(イェーテボリ)で開催される第39回ヨーテボリ国際映画祭に正式出品されることが決定した。

プログラマーのフレディ・オルソンが作品を鑑賞し、「その美しく、非常に素晴らしいドラマにとても感銘を受けた」ため、この度の招待が決まったとのこと。

ヨーテボリ国際映画祭は、フィルムマーケットも併設されている北欧最大の映画祭。昨年の来場者数は、延べ13万人。23の映画館及び試写室で、塚本晋也監督の『野火』や河?直美監督の『二つ目の窓』など450本の長編及び短編の映画が合計1000回上映された。35のセミナーには約8000人が出席。1600人の監督、プロデューサー、ジャーナリスト、業界関係者が映画祭に出席した。また、併設されているノルディックフィルムマーケットでは、150人の海外のバイヤーや映画祭のプログラマーが新作を鑑賞した。

ヨーテボリ国際映画祭は、『ぼくのエリ 200歳の少女』が2008年にワールドプレミアをし、2冠に輝いた映画祭だが、外国映画のコンペはデビュー作のみが対象となるため、 『無伴奏』はFive Continents部門での正式出品となる。フィルムマーケット期間中の上映に合わせてプロデューサーが出席予定。
今年のFive Continents部門の日本からの正式出品作は他に、『ハッピーアワー』(監督:濱口竜介)、『さようなら』(監督:深田晃司)、『俳優 亀岡拓次』(監督:横浜聡子)。その他の部門には、『岸辺の旅』(監督:黒沢清)、『天の茶助』(監督:SABU)、『BLANKA(仮)』(監督:長谷井宏紀)、『春子超常現象研究所』(監督:竹葉リサ)が出品される。今年のオープニング作品はモンス・モーンソン監督の”Yarden”で、クロージング作品はジェームズ・フランコ主演の『パーフェクト・プラン』(2013)が日本でも公開されたヘンリク・ルーベン・ゲンツ監督の新作”Satisfaction 1720”。

矢崎仁司監督のコメント「成海璃子、池松壮亮、斎藤工、遠藤新菜など、今の日本を代表する若い俳優たちの素晴らしい演技を世界の皆さまにお届けするチャンスを頂きありがとうございます。この映画は1969年から71年、日本中が革命の嵐に吹き荒れていた、闘争の時代の中に生きた青春を描いています。愛と死とエロスは国境を越えるパスポートだと信じています。ヨーテボリ国際映画祭で私の作品が上映されるのは『三月のライオン』以来で、だからこそ、この愛のかたちを描いた映画が招待されたことが凄くうれしいです。ありがとうございます。」

なお、2種類のポストカードセット(画像参照)付前売券は、新宿シネマカリテ、丸の内TOEI及び、下記メイジャーのサイトにて販売中。https://www.major-j.com/cinema_information.php?id=M20151226013

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執筆者

Yasuhiro Togawa