2013 年 6 月より順次劇場上映された『攻殻機動隊 ARISE』シリーズ全 4 話を、それぞれ前後編に再編集、さらに映画『攻殻機動隊 新劇場版』につながる完全新作エピソード2話を加えた、TV シリーズ『攻殻機動隊 ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE(アライズ オルタナティヴ アーキテクチャ)』が 4 月より絶賛放送中。その完全新作エピソード 2 話の詳細が明らかになりました。

タイトルは「PYROPHORIC CULT」。前後編として 6 月 7 日、6 月 14 日(TOKYO MX/ほか全国順次)に放送されます。本作の新キャラクター【パイロマニア】は炎を自在に操り、『ARISEAA』シリーズを通して事件の発端、物語の核となっている「洗脳・ゴーストへの侵入・擬似記憶の形成」を一度に行う電脳ウィルス“ファイア・スターター”の信奉者。社会の絶対悪として草薙と対峙します。演じるのは、TV アニメ「TIGER &BUNNY」、「テニスの王子様」などで知られ、俳優としても活躍する人気声優・津田健次郎。攻殻機動隊のファンであったという津田はオファーを受け「テンションがあがった」と快諾。ビジュアルの通り「淡々と喋るキャラクター」であるが、「その中でどこまでセリフにエネルギーを込めていくか」に苦労したという。シリーズ構成の冲方丁曰く「社会を破壊することにいささかのためらいも持たない」という【パイロマニア】と草薙たちの戦いを描く「PYROPHORIC CULT」どうぞご期待下さい。

津田、冲方のコメントは以下の通り。

津田健次郎オフィシャルコメント
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を初めて見たとき、こんなに静かで深いSF映画がありうるのだと、とても強い印象を受けました。ですからシリーズ最新作にあたる『ARISE』の出演依頼をいただいた時はテンションがあがりました。アフレコの時もバトーの軽口を聞いたりすると、ついファンの視線に戻ってしまいました。
僕が演じたパイロマニアというキャラクターは、見た目が独特でぼうっとしているように見えます。でも、同時に暗いなにかを感じさせるようなザラっとした感触のある存在です。初登場で彼はたき火を見つめているのですが、SF作品らしからぬ自然の中のシーンで、そこからしてパイロマニアの異様な雰囲気が伝わってくると思いました。
パイロマニアは感情を抑えて、淡々と喋るキャラクターなのですが、その中でどこまでセリフにエネルギーを込めていくかは苦労したところでした。そういう意味では、抑えたお芝居の多い草薙素子ともどこかしら共通する部分のある存在かなと感じました。パイロマニアは草薙素子と対峙していきますが、それは決して熱い戦いではなく、むしろ静かな戦いです。それはとても『攻殻機動隊』らしいものだと思いました。この全編から漂っている『攻殻機動隊』らしさを楽しんでいただければうれしいです。

シリーズ構成・冲方丁による新エピソードの見所、新キャラクターについて
草薙素子と対峙する敵、パイロマニアを描く。それが『ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』#09、#10 の狙いです。
パイロマニアは素子が肯定するものを否定し、否定するものを肯定します。彼はウィルス“ファイア・スターター”を全肯定するキャラクターで、それ故に、素子の敵であり同時に社会の敵としても立ちはだかります。ネットはあらゆる価値観を拡散させ、社会的なくびきからの逸脱を可能にします。
そのためネットの拡大に社会が追いつけない時、社会よりもネットの価値を重くみる存在が現れます。パイロマニアはそれが行きすぎたキャラクターで、社会よりもウィルス“ファイア・スターター”のほうに価値を見いだしているため、社会を破壊することにいささかのためらいも持ちません。一方、草薙素子は現在、既存の組織構造からはじき出されている存在ですが、それでもズカズカと現場へ入り込んでいって、自分のやるべき仕事をもぎ取っていく。#09、#10 ではそういう草薙素子の“戦い方”が一番強調されたストーリーになっています。そんな草薙素子はパイロマニアにどう立ち向かっていくのか。そこを楽しみに見ていただけたらと思います。

★完全新作!#09、#10 概要★

≪スタッフ≫
原作:士郎正宗
総監督・キャラクターデザイン:黄瀬和哉 シリーズ構成:冲方丁
音楽:コーネリアス
『攻殻機動隊 新劇場版』へと繋がる電脳ウィルス
“ファイア・スターター”を巡る衝撃の前日譚——!!

#09 PYROPHORIC CULT 前編 放送日:6 月 7 日 22 時 30 分
≪あらすじ≫2029 年 1 月。ニューポートシティ郊外で航空機爆破テロが発生し、荒巻率いる公安9課は米軍情報部から共同捜査の要請を受ける。事件の容疑者として挙げられたのは疑似記憶を植え付ける電脳ウィルス「ファイア・スターター」のブローカーとされる、通称“パイロマニア(放火魔)”。ホヅミ大佐を殺害するためにカルテルから派遣され、自身を追跡していた米軍情報部員を航空機ごと爆破テロによって殺害したとされる。草薙はホヅミ大佐の身柄を餌に、パイロマニア捕獲の為、包囲網を敷くが——。

#10 PYROPHORIC CULT 後編 放送日:6 月 14 日 22 時 30 分
≪あらすじ≫激しい電脳戦の末、パイロマニアの身柄を抑えた草薙
だったが、パイロマニアの正体と目されていたテロリストの遺体が航空機爆破の墜落現場で発見された。パイロマニアが何者か、その電脳が解析される中で、共同捜査から外された草薙たち部隊は、ホヅミ大佐の身柄の米軍情報部への移送の護衛へと廻る。だが、パイロマニアは収容施設電脳技師を皆殺しにして脱走、ホヅミ大佐と草薙を強襲するのだった。その電脳に残された意志はただ一つ、自身が“人類進化の鍵”と信仰するファイア・スターターを護る事——。

「攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT」Blu-ray&DVD 8.26 発売決定!!

■放送情報■ ※放送日時は変更になる場合がありま
す。
TOKYO MX 毎週日曜 22:30〜
サンテレビ 毎週日曜 26:00〜
KBS京都 毎週日曜 23:00〜
テレビ愛知 毎週日曜 26:35〜
TVQ九州放送 毎週木曜 27:30〜
北海道テレビ 毎週火曜 26:50〜
仙台放送 毎週水曜 26:52〜
静岡放送 毎週木曜 25:41〜
BS11 毎週火曜 24:30〜

『攻殻機動隊 新劇場版』公開直前!特番放送決定!!
【MX:5/31 放送】「攻殻機動隊 新劇場版」6.20 公開!!25 分でわかる ARISE SP
【MX:6/21 放送】「攻殻機動隊 新劇場版」公開記念!!25 年を 25 分でおさらい SP(仮)

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執筆者

Yasuhiro Togawa