本作は、作家パトリシア・ハイスミスが 1952 年出版したベストセラー小説「ザ・プライス・オブ・ソルト」(のちに「キャロル」と改題)の映画化。50 年のニューヨークを舞台に、離婚訴訟中の人妻キャロル(ケイト・ブランシェット)とクリスマスシーズンのデパートの玩具売り場でアルバイトをしているテレーズ(ルーニー・マーラー)との、女性同士の美しい恋が描かれています。
映画祭公式上映後、スタンディングオベーションが 10 分以上起こり、場内の喝采に感極まったケイトが涙ぐみルーニーや監督らと抱き合う様子が印象的でした。その後、発表になった各賞で ルーニー・マーラが主演女優賞を受賞致しました!!

受賞式に出席できなかったルーニーに代わり、トッド・へインズ監督が授賞式に登壇、喜びのスピーチを致しました。
「ルーニー・マーラに代わって感謝いたします。ルーニーは既に NY に帰ってしまいました。
このような賞をいただけてびっくりしています。私はとてもラッキーな監督です。ケイトやルーニーといった素晴らしい女優と一緒に仕事が出来て幸せです。CAROL のような作品は彼女たち女優なくして作れませんでした。
特権のようなものです。審査員の皆さん、本当にありがとうございます。」

【海外メディアからの映画評】
「CAROL は感情の奥にまで引き込まれる非常に美しいラブストーリーである。登場人物が内面に抱える影やニュアンス
は、最上級の知的さと、息をのむような身のこなし、そして洗練されていながらも身近な制作手法によって見事に表現
されている。」—ヴァラエティ誌
「ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの傑出した演技」—ハリウッド・レポーター誌
「素晴らしすぎて、見終わった今でもトランス状態から抜け出せない」★★★★★ガーディアン紙
「水のしずくが次第に水かさを増していくように、物語が進むにつれて感情がこみ上げ、最後には溢れ出す、そんなラブ
ストーリーだ。どこを切り取っても美しく、完璧に作り込まれており、2 人の美しい女優たちが輝きを放っている。」
—The Playlist
「ケイト・ブランシェットのキャリア史上最高の演技を引き出した、格別に美しい作品」★★★★★テレグラフ紙

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49083

執筆者

Yasuhiro Togawa