7/12(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開となる映画『南風(なんぷう)』。
今年話題作への出演が続く黒川芽以を主演に、東京で働く雑誌編集者の藍子が、台北から台湾中部の日月潭までの道のりで様々な人と出会い、自転車で取材をする中で自分を見つめ直していくという物語。
撮影では、ノスタルジックな風景が人気の「九份(キューフン)」、台湾のベニス「淡水(タンシュエ)」、そして台湾三大観光地のひとつで風光明媚な景色が楽しめる湖「日月潭(リーユエタン)」など、500kmに渡る台湾サイクリングロケを敢行。
台湾が最も美しいといわれる7月に撮影された、爽やかなサイクリング・ロードムービーとなった。

ひとあし先に作品をみたマスコミ関係者からも、「台湾の清々しい景色の中で繰り広げられるストーリー。
まるで、一緒に自転車に乗って旅をしているようだった。台湾のガイドムービーの決定版と言っても過言ではない」とロケーションについても絶賛。
台湾に行ったことがない人はもちろん、行ったことがある人も新しい台湾の魅力を感じられる1本になること間違いなしである。

意外と知られていない!? 自転車大国、台湾の新たな魅力

スクーターが往来するイメージが強い台湾だが、現在の台湾は自転車大国として世界にその名をはせている。
映画『南風』撮影時に協力している「GIANT」は世界に誇る台湾の自転車メーカーで、世界最高峰の自転車レースである「ツール・ド・フランス」の制覇を繰り返している。劇中使用しているクロスバイクも勿論GIANT製。
台湾では政府推奨で約4,000キロメートルを超える自転車道が完備されたり、台北ではアジアで初めてオシャレなシェアバイク「YouBike」が数多く設置されていたりと、観光客も手軽にレンタルして安全に走ることができる。また電車への自転車持ち込みが可能な路線が多く、多々あるサイクリングロードへもMY自転車を持って移動できるため、世界のサイクリストから人気を博している。
映画『南風』では、主人公の藍子の目線で、自転車の旅でしか味わえない台湾の魅力が余すところなくスクリーンに映し出されている。

世界屈指の絶景、日月潭のサイクリングロード!

映画『南風』では、旅のゴール地点として描かれている日月潭(リーユエタン)。日月潭は、台湾の代表的な景勝地で周囲約33kmの台湾最大の淡水湖。エメラルド色の水面は、朝霧に包まれる早朝と、夕日に照らされる日没が特に美しいと言われ人気の観光地。
そのロマンチックさから、野外ウエディングやハネムーンとして訪れる人も多いとか。そんな自然豊かな日月潭は、サイクリングロードとしても有名で、米国の旅行生活情報CNN GOで2012年に紹介された「世界で美しいサイクリングロード」でフランス、ニュージーランドなどを抜き第5位にランクイン。自転車のレンタルステーションもあり、初心者から上級者まで利用できる自転車を取り揃えている。レンタル店で自転車を借りて日月潭を1周すると、完走証明書をもらえる嬉しい特典があるところも。

日月潭では、毎年大きな自転車ロードレース大会が開かれ、世界中からサイクリストが集まり交流の場にもなっている。
また、『南風』のもうひとつの舞台でもある愛媛県、瀬戸内しまなみ海道は、日本を代表するサイクリングロードとしても有名だが、今年秋にも台湾日月潭と世界でも珍しい「姉妹自転車道」として協定を結ぶことが予定されている。
海外と日本の自転車道提携は初めてで、サイクリングを通して日台の交流がより活発になることが期待されている。
是非、劇場で日月潭、そして瀬戸内しまなみ海道を自転車で駆け抜ける魅力を体感してみてはいかがだろうか。

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執筆者

Yasuhiro Togawa