本年度ヴェネチア国際映画祭(コンペティション部門)出品
本年度トロント国際映画祭(スペシャルプレゼンテーション部門)出品

50年前に生き別れた息子を探し続けた主婦フィロメナの奇跡の物語
1952年、アイルランド。18歳で未婚のまま妊娠したフィロメナは親から強制的に修道院に入れられ “堕ちた女”として奉公人のように働かされていた。息子アンソニーとの面会は一日1時間しか許されなかった。そして、3歳になったアンソニーはアメリカに養子に出されてしまう。養子に出すことを認めたフィロメナは「絶対に息子の行方を捜さない、誰にも息子のことを話さない」ことを誓約書に署名させられる。
それから50年。フィロメナはイギリスで娘のジェーンとともに暮らしていた。穏やかな生活を送りながらも、手離したアンソニーのことをいつも気がかり思い、密かに彼の行方を捜していた。アンソニーの50歳の誕生日、フィロメナはジェーンに初めて父親違いの兄の存在を明かす。その事実を知ったジェーンは母を助けたい一心で、あるパーティで知り合ったなんとも頼りなさそうな元ジャーナリストのマーティンを母に紹介する。愛する息子に一目会いたいと願うフィロメナとジャーナリストとしての再起をかけたマーティンは、アンソニーがいるアメリカに旅に出る。一歩一歩、少しずつではあるが、アンソニーに近づいていく二人、しかしそこで、思いもよらぬ事実を知ることになる。
原作はクーガンの役のモデルとなったマーティン・シックスミス本人が執筆。イギリス本国で感動を呼んだ実話がついに映画化される。主演を演じたジュディ・デンチは本作でついにアカデミー賞の主演女優賞を獲得するのではないかと、全米では既に話題になっている。
マーティン・シックスミス本人著による”The Lost Child of Philomena Lee”を映画化。

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執筆者

Yasuhiro Togawa