ドキュメンタリーを数多く制作し、本作が長編初監督となる三島有紀子。主題歌である矢野顕子を忌野清志郎が歌う名曲「ひとつだけ」にインスパイアされて、脚本を書き下ろし、オール北海道ロケに臨みました。
 東京から北海道の月浦に移り住み、湖が見渡せる丘の上でパンカフェ「マーニ」を始めた夫婦、りえさんと水縞くん。水縞くんがパンを焼き、りえさんがそれに合うコーヒーを淹れ、料理を作る。それぞれに季節にさまざまな想いを抱いて店を訪れるお客様と、彼らを見守るりえさんと水縞くんが見つける“しあわせ”とは・・・?
 この度、映画のオリジナル脚本と監督を手がけた三島有紀子が新たに書き下ろした小説版「しあわせのパン」がポプラ文庫より発売されることになりました。
 彼氏に沖縄旅行をすっぽかされた傷心のカオリ、ママがいなくなって口をきかなくなってしまった少女・未久、思い出の地に再び妻とやってきた老人・・・小説版では、カフェ「マーニ」を訪れる四季折々のお客様たちの視点で物語が語られ、最後には、本編で心に黒い扉を抱えている妻・りえさんを優しく寡黙に見守り続ける夫・水縞くんの日記が記されています。特別付録として、映画にも登場し物語の重要な鍵を握る絵本「月とマーニ」も巻末に収録。
映画を観る前でも観た後でも楽しめる物語となっています。

文庫本の帯には、映画で主演を務めた原田知世がコメントを寄稿。「あふれる涙がとまりませんでした」と絶賛しています。

「しあわせのパン」 三島有紀子・著(ポプラ文庫)
特別収録:絵本「月とマーニ」
コメント: 読み終えた時 胸の奥の深いところがじんわりと温かくなって
            あふれる涙がとまりませんでした (原田知世)

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執筆者

Yasuhiro Togawa