世界中が賞賛し、日本でもその独特なクリ—チャ—の造形と、きらびやか且つダークな世界観から大ヒットを記録した『パンズ・ラビリンス』(06)の鬼才・ギレルモ・デル・トロ製作の新作映画『ロスト・アイズ』が、ついに6月18日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて公開することが決定した。

本作は、2007年に製作した『永遠のこどもたち』と同じスタッフで作り上げた作品であり、ギレルモ・デル・トロ本人も、「私にとって、本当に奇跡のような作品だ。」と豪語するほどの自信作で、本国スペインでは、大ヒットホラー『REC/レック』(07)を超え2週連続のNo.1を獲得。10週に及びベスト10を保持したスパニッシュホラーである。メガホンを取ったギリェム・モラレス監督は長編2作目となる新鋭でありながら、トロント国際映画祭に出品されるなど、今後、注目される監督であることは間違いない。また、『永遠のこどもたち』での演技から、スペイン国内で、最も優れた女優であると評価されたベレン・ルエダが、再び主演に起用されている。

本作は、全盲の姉の死に疑問を感じたフリアが、彼女の死の本当の理由を探し求めるサスペンスホラーだ。姉と同じ病気のフリアは、姉の足跡をたどるうち、徐々に不穏な人影に追い詰められていく。同時に、姉と同じ進行性の視力低下が悪化し、フリアも徐々に闇に包まれていくこととなる・・・。自らの視力の低下していく恐怖と、物語が進むにつれ、誰もが気付いていない恐ろしい事実が判明していく様が二重の恐怖となって襲いかかる。カメラアングルは主人公の視力とともに変化していき、まるでフリアの見ている世界を追体験しているような感覚を味わうことができる。デル・トロが認めただけのことがある監督の力量をぜひスクリーンで存分に味わっていただきたい。五感の全てを刺激していく演出によって、魔術師ギレルモ・デル・トロの生み出す“美と闇の世界”に引きずり込まれる—!

映画『ロスト・アイズ』は6月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー
公式HP:http://www.facebook.com/losteyes.movie

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執筆者

Yasuhiro Togawa