「ちいさなひとのえいががっこう」は子どものための映画学校を作るべく立ち上げられた、ボランティアによるサークルです。これまで「おはなしくらべ」などの子ども映画会を過去に29回、また「映画館遠足」を5回企画して実施してきました。
http://yaplog.jp/eigagakkou/

今回は2010年5月1日から開幕する上海国際万国博覧会(上海万博)を記念して、中国の上海美術映画製作所で産み出されたアニメーションの数々を特集上映します。水墨画など独特の手法と感性、高度な技術で作られた作品群は日本でも多くの作り手たちにファンを獲得しています。
5月1日からは、新宿のK’s Cinemaにて「美と芸術の上海アニメーション」と題した特集上映で長編・短編12作品が上映されます。ちいがくでも上映した「ナージャの大暴れ」や上海アニメの代表作「鹿鈴(ろくれい)」や「牧笛(ぼくてき)」など珠玉の12作品が集められています。今回のちいがくの特集は、この予習としてもうってつけです。ぜひ、どちらにも足をお運びください。
上映の合間には16mmフィルム映写機を近くで見学しながら、映写の仕組みを学ぶプログラムも予定しています。

子どもたちはもちろん、親にとっても楽しめるプログラムとなっています。
入場は無料。

■開催概要
主催:ちいさなひとのえいががっこう
協力:杉並区立中央図書館、都立多摩図書館
   特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会
日時: 2010年4月24日(土) 14:00-15:40
会場:杉並区立中央図書館 視聴覚ホール (杉並区荻窪3-40-23)
    →JR中央線、地下鉄丸ノ内線「荻窪」駅南口から徒歩10分
   地図→https://www.library.city.suginami.tokyo.jp/TOSHOW/html/SHISETSU/index_01.html
料金:無料(先着50名)
ブログ:http://yaplog.jp/eigagakkou/
お問い合わせ:ちいさなひとのえいががっこう(担当:岡崎)
   携帯:090-7132-8393 e-mail: eigagakkou@hotmail.co.jp
  *大人だけの参加(見学、取材など)をご希望の際はあらかじめご連絡ください。

■上映スケジュール
【14:00 開始】
 14:00 映画を観る前のお話
 14:05 上映開始
「どちらがえらい」16mm、1巻
「ぼくしってるよ」16mm、2巻
(休憩、映写機見学)
15:00「夜なくにわとり」16mm、2巻
「やぶられたえほん」16mm、20分
*上映の間には、映画についてのお話があります。
 【15:40 終了予定】

■上映作品の解説

「どちらがえらい」
(1巻/上海美術映画/16mmフィルム)
「自分の方がえらい」と主張する仲の悪い小猿と小鹿が、森の友だちの仲裁で仲なおりします。

「ぼくしってるよ」
(2巻/上海美術映画/16mmフィルム)
森の白兎の白ちゃんは、お母さんの言うことも森の仲間の忠告も聞かず、なんでも知ったかぶりをする白ちゃんでした。ところが狼に怖い目にあわされて、お母さんの言うことがわかるようになりました。

「夜なくにわとり」
(2巻/上海美術映画/16mmフィルム)
中国の昔の物語、よくばり地主が大ぜいの小作人を働かすために、にわとりを夜中に鳴かせる。悪いたくらみを知った小作人達は、ある夜地主をやっつけて改心させる。

「やぶられたえほん」
(20分/上海美術映画/16mmフィルム)
図書館の本を切り抜いて来て独り楽しんでいた太宝君が、切り抜かれてきた動物たちによってその行ないを悔い改めることになる。

★★ 上海美術映画製作所について ★★
 1957年、第二次世界大戦とそれに続く内戦という、長い空白の期間を経て設立された国立のアニメーションスタジオ。前身の上海電影製片廠に、満州映画協会を経て戦後も大陸に残っていたアニメーション作家の持永只仁が加わり、創立に貢献した。この時の上海電影製片廠の「美術片組」が後に上海美術電影製片廠(上海美術映画製作所)となる。制作に燃える才能たちが集結し、最盛期には500人を有する中国最大のアニメーション・スタジオに発展した。世界に通用する多くの優れたアニメーション作品・作家を輩出している。上海市民からは”メイインチャン”と呼ばれ親しまれている。現在ここを核として、数企業を傘下に置く企業グループに成長している。
 5月1日より、新宿・K’s Cinemaにて「美と芸術の上海アニメーション」特集上映が行われる。上映作品:「おたまじゃくしが母さんを探す」「三人の和尚」「鴫(しぎ)と烏貝」「火童」「鹿を救った少年」「ナーザの大暴れ」「猿と満月」「鹿鈴(ろくれい)」「不射の射」「牧笛(ぼくてき)」「蝴蝶(こちょう)の泉」「琴と少年」全12作品

執筆者

Yasuhiro Togawa