6歳より面を彫り始め、若干22歳の史上最年少で最高賞「文部科学大臣賞」を受賞した若き天才面打師、新井達也の面打過程を捉えた作品『面打』が4月4日より公開されます。

史上最年少で文部科学大臣奨励賞を受賞した若き天才能面師・新井達矢
木の塊から一枚の面が掘り出されるまでをただひたすらに見つめ続ける...

ナレーションやインタビュー等、言葉による説明 を一切排し、ひとつの四角い木の塊が削られ、剥がされ、次第に表情を帯びていく様をひたすら見つめ続けた異色作。神々しいまでに静まり返った作業空間に、ただ鋭利な刃物が木を刻んでいく音だけが響きわたり、カメラは、奇跡とも思える繊細な技を駆使する新井達矢の指先をただ凝視する。
映画は、完成した面(おもて)が能楽師、中所宣夫によって上演に使用されるまでを描く。舞台の上で、まるで生きているかのように表情を変える面には、これまで能面に全く興味が無かった人でも、思わずひきつけられるだろう。監督は、その作品がモントリオール国際映画祭ほか十数カ国で上映されるなど、国際的にも評価が高い三宅流(ながる)。

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執筆者

Yasuhiro Togawa