『人狼/JIN-ROH』
・2000年初夏 日本凱旋ロードショー公開予定作品

<INTRODUCTION>
釜山国際映画祭、ベルリン国際映画祭、そしてファンタスポルト映画祭では、ペス
トアニメーションと審査員特別大賞を受賞し、現在も世界各地の映画祭やマーケッ
トを駆け巡ぐる、パンダイビジュアルとプロダクションIGの共同製作作品『人狼
JIN-ROH』が、いよいよ日本国内の凱旋ロードショーに向け始動!!

映画『紅い眼鏡』『機動警察パトレイパー/THE MOVIE』、『STRAY DOG(ケルベロ
ス)』の押井守の原作・脚本を基に、ビルボードNo.1のセールスに輝いた押井守監
督の映画『攻殻機動隊』でキャラクターデザイン・作画監督を務めた新進気鋭の沖
浦啓之が初監督デビューを果たし、そのドラマチックな演出は日本のアニメーショ
ン業界の次世代への期待と予感を彷彿とさせます。
音楽は、ナイーヴかつ大胆に作品の主題をとらえ、劇的に盛り上げることで定評の
あるTVドラマ「星の金貨」「この世の果て」の溝口肇。

物語は、昭和30年…わたしたち日本人が歩んできたそんなに遠くは無い記憶。文化
住宅街の角を曲がれば小さな公園が見え、銀座の交差点で空を仰げば揺らめくデパー
トのアドバルーン、銀ブラで賑わう恋人たちの笑顔、交差する人々の雑踏、路面電
車の警笛。少しづつ近代化へと進む街並み、生活は質素であることには変わりはな
いが、着実に豊かさの実感に身を置きつつある日本人の姿。それは、現在の繁栄へ
と繋がってゆく…。

しかし、今日現在の繁栄の中に、歩んでいたかも知れない隠された、もうひとつの
戦後史があったとしたら…あったかも知れない架空の昭和30年代を舞台に、みずか
ら人間としての心情を切り捨て、狼の気持ちで生きる反政府活動の鎮圧部隊の青年、
伏一貴が、衝撃的な事件をきっかけに、内なる世界に変化が芽生える。更に、ひと
りの女性との出逢いが彼に思わぬ方向の人生のゆくえを決定させる。愛することを
おほえ、たがいに惹かれ合うふたりの影に、さまざまな策謀が暗躍する。そして…。

『人狼』の原作である「犬狼伝説」は、1988年に発表され、1986年の映画『紅い眼
鏡』、1991年の映画『ケルベロス』と共に3部作的な要素になっています。今回、
原作の映画化に伴い、富士見書房・少年エース誌上にて、再録連載が8月より決定
しています。

<STORY>
決定的な敗戦から十数年……
物語は、可能性の戦後史としての昭和30年代………

首都、東京。
その強引な経済政策は、失業者と凶悪犯罪を急増させた。政府は、反政府勢力掌握
の為、首都圏に限り治安部隊を設置した。通称「首都警」呼ばれる治安部隊は、加
速拡大した。ところが、反政府勢力は、立法措置により非合法化し、地下組織の道
を辿った。そして地下組織は首都警との市街戦を繰り返した。

世論は強大な武力で対抗する「首都警」を非難の的にし、結果、「首都警」は、
孤立を一層深めていった…………。

青年、伏貫一は、反政府鎮圧部隊「首都警」の一員である。伏はこれまで、闘争本
能のみで生きる一匹の“狼”の様に、人間としての一切の感情を切り捨て、自分を
律してきた。しかし或るとき、伏は、潜伏する地下組織の追跡で、衝撃的な事件に
遭遇してしまう。そして、この出来事がきっかけで、彼は、彼自身の、“内なる世
界”に変化が芽生え始めた。更に、その後、一人の女、雨宮圭との出逢いが、彼を
思わぬ方向に導いてしまう。運命の様に惹かれあい、ふたりは、恋に落ちた……。

そんな中、首都警を含む体制内部の牽制は、均衡を崩し始め、様々な謀略へと変容
する。伏は、その組織的な策略の渦中に呑み込まれた。

ふたりの人生の行方は? 暗躍する謀略は、伏の運命を変えてしまうのか?
路面電車が走るノスタルシックな、昭和30年代の東京と共に、物語は、驚ぐべき終
末へと突き進んでゆく。

<STAFF>
製作:波辺繁、石川光久
企画:押井守、渡辺繋、石川光久
原作・脚本:押井守
監督・絵コンテ:沖浦啓之
演出:神山健治
作画監督:西尾鉄也
美術:小倉宏昌
キャラクター原案:沖浦啓之
キャラクターデザイン:西尾鉄也
美術設定:渡部隆
色彩設計:片山由美子
銃器デザイン:黄瀬和哉
車両デザイン:平松禎史
音楽:溝口肇
音響監督:若林和弘
制作担当:堀川憲司
プロデューサー:杉田敦、寺川英和
制作:production I.G
製作:バンダイビジュアルING
(c)1999押井守/バンダイビジュアル・production I.