辛口で知られる、実名映画レビューサイトRotten Tomatoes(ロッテントマト)で、『6才のボクが、大人になるまで。』に並ぶ脅威の満足度99%を記録し、世界で高い評価を受けた『名もなき塀の中の王』がいよいよ10/10(土)より日本でも公開される。果たして日本の映画評論家の評価はどうだろうか?

—人間が人間である為のどうしようもない業を露にして綺麗な人間などいないんだよ、とズバッと言われてしまう感じで、嫌なもの見ちゃったなと思いました。

—凶悪な囚人たちは、尊厳を奪われ続けて育ち、剥き出しで傷だらけの尊厳はいつも血を流していて、少しのことで悲鳴があがり、悲鳴=暴力に直結する。コントロール無用の涙が待っている。

—怪作が並ぶD・マッケンジー監督の中でも、これは頭ひとつ抜けているのではないか。器は「監獄映画」、中身は「青春映画」。その大枠の中で様々なジャンルやカテゴリーの諸要素を配合し、観客の既視感の隙間を縫ってオリジナルな映画の形を創造している。

—いわゆる少年の成長物語なのだが、暴力に支配された刑務所内のリアルな描写で、映画自体にもビリビリするような一触即発の空気が漂っている。それだからこそ少年が闇の中で見出す希望の光が、我々の目にも一層、眩しく映るのである。

—見入ってしまうのは刑務所内の生活と暴力描写の生々しさ、俳優の技術力の高さ。繰り返し見たい傑作。

日本の映画評論家からも大絶賛の本作。暴力に支配された刑務所を舞台に、愛を知らず暴力でしか自分を示せなかった不良少年が、他人と向き合いながら生きる希望を見つけていく無骨なヒューマンドラマ『名もなき塀の中の王』は10月10日(土)よりK’s cinemaほかにて全国順次ロードショーとなる。公開が待ち遠しい。

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執筆者

Yasuhiro Togawa