映画『さようなら』ロボット研究の世界的第一人者・石黒浩氏が開発したアンドロイドが平田オリザ原作映画に初登場!!
映画『さようなら』は、劇団・青年団を主宰し、日本を代表する劇作家・平田オリザとロボット研究の世界的な第一人者である石黒浩( 大阪大学大学院教授・ATR石黒浩特別研究室室長 )が共同で進める、人間とアンドロイドが舞台上で共演する画期的な演劇プロジェクト。その完成度の高さが国内外に衝撃を与えた記念碑的戯曲「さようなら」を映画化したもの。企画・脚本・監督をつとめるのは、『歓待』(10)で、東京国際映画祭日本映画「ある視点」部門グランプリ、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞、「ほとりの朔子」(13)でナント三大陸映画祭グランプリ&審査員賞をダブル受賞。タリンブラックナイト映画祭で最優秀映画賞を受賞し海外から注目を集める気鋭の映像作家・深田晃司。
映画の中心となるアンドロイド・レオナ役を演じるのは、石黒氏が中心となり大阪大学大学院で開発された【本物の】アンドロイド、ジェミロイドF。4月から放映中のバラエティー番組『マツコとマツコ』にも石黒浩が手掛けたマツコ・デラックスのアンドロイドが出演、そのリアルな存在は広く知られるようになった。そのアンドロイドと暮らす主人公・ターニャを演じるのは同戯曲でも同じ役を演じているブライアリー・ロング。また新井浩文や村上虹郎など、日本映画界を代表する俳優陣が脇を固める。この映像化の試みは、映画にしかできない時間表現・空間表現・映像表現を駆使して、「さようなら」の描く死と生の世界を再構築しています。
予告編::https://youtu.be/fnaVhhXxXEU
今回完成した予告編では、放射能に侵された近未来の日本で、国民が次々と国外へ避難していく中、取り残されていく外国人の難民・ターニャと、病弱な彼女を幼いころからサポートしているアンドロイド・レオナの静かな生活が描かれます。死を目前にしたターニャに、レオナが淡々と読んで聞かせるのは谷川俊太郎の詩「さようなら」。その静謐な時間は、”生”とは、そして”死”とは何かを観るものに鋭く問いかけます。
ほとんどの人々が消えていく中、レオナに見守られながら最期の時を迎えるターニャ。死にゆく人間と、死を知らぬアンドロイド。寄り添う二人が見つめる、生きること、死ぬこととは—
人間と本物のアンドロイドが共演する時、スクリーンには何が刻まれるのか?
世界が注目する芸術と科学のコラボレーションに、ぜひご注目ください。
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執筆者
Yasuhiro Togawa