何があっても離れない夫婦の十年を描いて、報知映画賞最優秀監督賞、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞(木村多江)、ブルーリボン賞最優秀新人賞(リリー・フランキー)など数多くの賞を受賞した名作『ぐるりのこと。』(2008年6月公開)から7年。
誰もが待ち望んだ橋口亮輔のオリジナル脚本による長編映画『恋人たち』の公開が、11月14日からテアトル新宿ほか全国にて決定いたしました。

通り魔殺人事件によって妻を失い、橋梁点検の仕事をしながら裁判のため奔走する男、アツシ。そりが合わない姑、自分に関心をもたない夫との平凡な暮しに突如現れた男に心が揺れ動く主婦、瞳子。親友への想いを胸に秘める同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士、四ノ宮。心に傷を抱えながらも、幸せを求めて生きる3人の“恋人たち”を、稀代の才能・橋口亮輔は、時折笑いをまじえながら繊細に丁寧に描きだす。
どんなに絶望的な世界であっても肯定し、ささやかな希望を胸に再び歩き出す——明日に未来を感じることすら困難な今、私たちすべての人に贈る、絶望と再生の人間ドラマの傑作が誕生しました。

すでに公開された2種類の特報映像では、登場人物たちが織りなす日々の断片と、主人公3人の物語の一部が切り取られていましたが、このたび公開された約120秒の予告映像では、橋口監督によるメッセージに始まり、アツシら主人公たちの絶望と、そこからの再生が明示されていきます。さらに明星/Akeboshiによる主題歌「Usual life_Special Ver.」が響きわたると同時に、たしかな希望を感じる内容となっております。

【予告編冒頭のことば】
飲みこめない想いを飲みこみながら生きている人が、この日本にどれだけいるのだろう。
今の日本が抱えていること、そして“人間の感情”をちゃんと描きたい。  ——橋口亮輔

予告編::https://www.youtube.com/watch?v=g-pWt9wHqUU

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執筆者

Yasuhiro Togawa