20世紀最大の巨匠、イングマール・ベルイマン’50〜’70年代の伝説の3作品が待望の初ブルーレイ化!!



20世紀最大の巨匠と呼ばれるイングマール・ベルイマンの、’50〜’70年の各年代より、伝説の作品群3作品『叫びとささやき』、『仮面/ペルソナ』、『魔術師』を、HDリマスターで初ブルーレイ化、「イングマール・ベルイマン 黄金期 Blu-ray BOX Part-3」として、9/16(水)に発売することが決定しました。
(発売元:シネマクガフィン/販売元:キングレコード)
本商品は、昨年12/24に発売し、大変な好評を博した「イングマール・ベルイマン 黄金期 Blu-ray BOX Part-1」(『第七の封印』(’57)、『野いちご』(’57)、『処女の泉』(’60)) 、 「イングマール・ベルイマン 黄金期 Blu-ray BOX Part-2」( 『夏の遊び』(’51)、『夏の夜は三たび微笑む』(’55)、『冬の光』(’63))に続く、黄金期第3弾となります。
ベルイマンの作品は、シャープな映像感覚と文学的な象徴性、緻密なリハーサルを基にした演技の即興性を極限まで追求し、ウディ・アレン、スティーブン・スピルバーグ、スタンリー・キューブリックやトリュフォー、ゴダール等ヌーヴェルヴァーグの作家まで、映画史にその名を轟かす多くの監督たちに影響を与えています。
この度発売する3作品は、50年〜70年の黄金期に作られた作品群のうち、各年代から伝説的な作品をコレクションしたものです。
まず、50年代に制作された『魔術師』(’58)は、オカルティックな神秘的要素を巧みに演出、エロスと死のイメージが展開される必見の異色作で、『第七の封印』(’57)、『野いちご』(’57)、『処女の泉』(’60)と、傑作を世に送り続けていた、正に黄金期のど真ん中で作られた傑作。また『仮面/ペルソナ』(’66)も、 <分身—ドッペルゲンガー>をテーマとした異色作で、幻想的なイメージが、洗練されたモノクローム映像に実体化され、メタシネマともいうべき圧倒的な映像体験を生み出している。本作をベルイマンの最高傑作と評するファンもいるほどの傑作中の傑作。70年代に制作された『叫びとささやき』(’73)は、日本国内で初めて公開されたベルイマンのカラ—作品。アカデミー賞他、世界的映画賞を多数受賞したベルイマンの記念碑的作品。女性の性と死が強烈な赤のイメージでえぐりだされ、恐ろしいほどに人間の内面を写し出した名作です。
50〜70年代にかけ作られた黄金期のベルイマンの名作を、ブルーレイで堪能できるまたとない商品となっております。
〜映画史を代表する監督たちに愛されたベルイマン〜
“彼は友人であるとともに、私の人生で最も偉大な映画人だ”—ウディ・アレン
“僕はベルイマンの時代をくぐり抜けてきた。彼が作った作品は全て観ている。素晴らしいものばかりだ!”
—スティーブン・スピルバーグ
“もし君が50〜60年代に、映画を撮りたいと志す青年だったら、ベルイマンに影響を受けない訳にはいかないよ!
彼は世界中の、多くの映画作家にとって、強大な影響力をもつ存在だった“—マーティン・スコセッシ
“あなたの映画は常に、私の心を揺さぶった。作品の世界観を作り上げる巧みさ、鋭い演出、安易な結末の回避、完璧なほど人間の本質に迫る人物描写において、あなたは誰よりも卓越している”
—スタンリー・キューブリック(1960年、ベルイマンに宛てたファンレターより)
【イングマール・ベルイマン(1918〜2007)】
スウェーデン・ウプサラ生まれ。1946年『危機』で映画監督デビュー。1952年『不良少女モニカ』がヌーヴェル・ヴァーグの作家たちに激賞され、1955年『夏の夜は三たび微笑む』がカンヌ国際映画誌的ユーモア賞を受賞。続く『第七の封印』(’57)、『野いちご』(’57)、『処女の泉』(’60)が各国の映画賞を受賞し、世界的名声を確立した。60年代には〈神の沈黙〉三部作と呼ばれる『鏡の中にある如く』(61)、『冬の光』(63)、『沈黙』(63)を発表し、名声を確立する。70年代に入ると、パートナーであったリヴ・ウルマンを主役に据えた『叫びとささやき』(73)、『ある結婚の風景』(74)、『鏡の中の女』(76)等、数多くの傑作を輩出する。『ファニーとアレクサンデル』(’82)で監督を一時引退、演劇人としても名を馳せ、2007年フォール島の自宅にて89歳で死去。
『叫びとささやき』 Viskningar och rop(Cries and Whispers) (1973年)
19世紀末のスウェーデン、大邸宅に住む上流階級の四人の女性たちの愛と苦悩を描いて、アカデミー賞他、各賞に輝いたベルイマンの記念碑的作品。うつろう時間の中で、それぞれの女性の性と死が強烈な赤のイメージでえぐりだされる。名手S・ニクヴィストのキャメラが捉えた、北欧の静謐な空気と繊細な光に息を呑む。音楽にはショパン「マズルカ・イ短調/作品17−4」とバッハ「組曲第五番ハ短調よりサラバンド」を使用。日本国内で初めて公開されたベルイマンのカラ—作品にして、世界が驚嘆したベルイマン芸術の凝縮された名作。
★1974年 第46回アカデミー賞 撮影賞(作品賞・監督賞・脚本賞・衣装デザイン賞ノミネート)
★1973年 ゴールデン・グローブ賞 外国語映画賞ノミネート
★1973年 カンヌ国際映画祭 フランス映画高等技術委員会賞
★1972年 全米批評家協会賞 脚本賞・撮影賞/★1973年 NY批評家協会賞 作品賞・女優賞・監督賞・脚本賞
★1974年 英国アカデミー賞 主演女優賞・撮影賞ノミネート/★1973年 文化庁芸術祭大賞
『仮面/ペルソナ』 Persona (1966年)
舞台上で言語障害を起こした女優と彼女を看護する女性とが、一夏の療養期間中に異常な関係へと変貌し、やがて意識を共有するようになる。愛と憎悪、欲望と快感、トラウマまでもが官能のうちに互いを侵食しあってゆく。<分身—ドッペルゲンガー>をテーマとした異色作で、幻想的なイメージが、洗練されたモノクローム映像に実体化され、メタシネマともいうべき圧倒的な映像体験を生み出している。ベルイマンは本作でリヴ・ウルマンを見出し、二人の関係は恋愛へと発展、その後5年間共に暮らした後、破局するが、以降40年に渡る協力関係を結んでゆく。
★1967年 全米批評家協会賞 作品賞・監督賞・主演女優賞(ビビ・アンデショーン)
★1967年ゴールデン・ビートル賞 作品賞・女優賞
★1968年 英国アカデミー賞 女優賞( ビビ・アンデショーン)ノミネート
『魔術師』 Ansiktet (The Magician) (1958年)
ベルイマンが、科学と魔法の対立を不可思議な喜劇として描き、これまでに至る自身のキャリアを結実させた必見の傑作。旅廻りの魔術師とその一座が、科学主義者たちの屋敷に宿泊する一夜を描いた奇妙な物語。交霊術、超能力、幽霊といった超自然的神秘と怪奇のオカルト的要素に富んだ、謎多き作品で、エロスと死のイメージが展開される巧みな演出が見事。ベルイマンによる脚本は、英ミステリ作家のG・K・チェスタトン『魔術−ある幻想的な喜劇』を下敷きにしている(原題Ansiktetの意味は「顔」)。
★1959年 ヴェネチア国際映画祭 審査員特別賞・チネマ・ヌオヴォ賞・パシネッティ賞(金獅子賞ノミネート)
★1960年 英国アカデミー賞 作品賞ノミネート
【商品情報】
■「イングマール・ベルイマン 黄金期 Blu-ray BOX Part-3 」(KIXF-90280〜90282) 【初回限定生産】
収録タイトル: 『叫びとささやき≪HDリマスター版≫』、『仮面/ペルソナ≪HDリマスター版≫』、『処女の泉≪HDリマスター版≫ 』
収録時間:3作品合計 約 272 分
■発売日:2015年9月16日(水)
■価格:ブルーレイBOX ¥12,600+税/DVD各¥3,800+税
■特典:全体解説書、各作品解説書、各作品ポストカード ※予定
■発売元:シネマクガフィン/販売元:キングレコード
※単品ブルーレイの発売はございません。尚、DVDは単品のみの発売です。
※ジャケットデザイン、仕様などは変更になる場合があります。予めご了承ください。
執筆者
Yasuhiro Togawa