5月23日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか絶賛公開中の
『サンドラの週末』。主演のマリオン・コティヤールが第87回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた本作は、カンヌ国際映画祭にて2度のパルムドール大賞を含む5作品連続主要賞6賞受賞を誇る巨匠、ダルデンヌ兄弟監督の最新作です。

不当に解雇を言い渡されたサンドラが、仕事を続けるための条件—16人の同僚が、ボーナスを諦め、自分の復職に投票してくれること。
サンドラは夫に支えられながら1人1人の家を回り説得を試みる…。マリオン・コティヤールは、繊細ながらも必死に同僚の元を訪ね歩く等身大の主人公サンドラを熱演。常に不安げで、自分に自信の持てない女性が、同僚を訪ねるなかで、徐々に自分にも、そして周りにも希望を見出していく姿には、観ている誰もが心を強く揺さぶられます。既に鑑賞した一般の方々からも「主人公の姿に勇気づけられ、ラストでは、清々しさを覚えた」「2択だけではない、もう一つの選択が希望を与えてくれた」と絶賛の感想が上がっています。

そんな、発表する作品が毎回、国境を越えて高く評価されるダルデンヌ兄弟。そんなふたりの感性に少しでも触れてみたいと思う映画ファンは多いはず…。今までにどんな映画を観て、どんな作品に感銘を受けてきたのか。
先日、日本へ訪れた際、ダルデンヌ兄弟に『サンドラの週末』の主人公のように「女性がたたかう映画」、そして「2000年代公開の中で好きな映画」をそれぞれ10作品、数ある好きな映画の中から選んでもらいました。
これを観れば、巨匠・ダルデンヌ兄弟に近づけるかも!?

<ダルデンヌ兄弟が選ぶ、女性がたたかう映画・10選>
■グロリア(ジョン・カサヴェテス)
■ヨーロッパ一九五一年 (ロベルト・ロッセリーニ)
■ポエトリー アグネスの詩 (イ・チャンドン)
■ノーマ・レイ (マーティン・リット)
■誰も知らない (是枝裕和)
■赤線地帯 (溝口健二)
■5時から7時までのクレオ (アニエス・ヴァルダ)
■ウィンターズ・ボーン (デブラ・グラニク)
■ワンダ(バーバラ・ローデン)
■ジャンヌ・ダルク裁判(ロベール・ブレッソン)   ※順不同

<ダルデンヌ兄弟が選ぶ、2000年代公開で好きな映画・10選>
■2つ目の窓(河瀬直美)
■6才のボクが、大人になるまで。(リチャード・リンクレイター)
■三姉妹 雲南の子(ワン・ビン)
■大臣と影の男(ピエール・ショレール)
■ゴモラ(マッテオ・ガローネ)
■ゼロ・グラビティ(アルフォンソ・キュアロン)
■トーク・トゥ・ハー(ペドロ・アルモドバル)
■ノーカントリー(ジョエル&イーサン・コーエン)
■アデル、ブルーは熱い色(アブデラティフ・ケシシュ)
■ポエトリー アグネスの詩(イ・チャンドン)
※順不同

日本の名画も数多くランクイン!このほかにも候補はたくさんあったようですが、
敢えて、選定の理由は秘密とのことなので、何故ダルデンヌ兄弟がこの作品を選んだのかは、実際に観て想像してみてくださいね!

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執筆者

Yasuhiro Togawa