2014年11月22日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて絶賛公開中の、衝撃のハイエクスタシー・スリラー映画「ブラック・ハッカー」に対してネットワークセキュリティのプロフェッショナル、総合会社マクニカネットワークス(株)セキュリティ研究センターから映画に対する絶賛のコメントを頂きました。

本作は、主人公の(イライジャ・ウッド演じる)ニックが、謎の人物によって仕掛けられたPCモニタや監視カメラの遠隔操作によって、危険な展開に巻き込まれていき、予想もできないドラマの結末を描き出す。監督は世界各国の映画祭を席巻し、新世代スリラーの旗手となったスペインの鬼才ナチョ・ビガロンド。全編の物語を、一台のノートPCのモニター上に開かれたウェブカメラの “ウィンドウ” を通して、刻々と変化する複数の出来事を同時に表現する大胆な手法で、観客を驚かせたが、どうやら本作で描かれているハッキングは現実に出来うるそうだ。

【ネットワークセキュリティのプロのコメント】

本作にあるようなワンクリックでサイバー犯罪に巻き込まれる事例は、今に始まった話ではなく、2000年代初頭から現在に至るまで、多くの一般人が不当請求などの被害に遭っています。
またウェブカメラを勝手に起動させ盗撮したり、遠隔操作したりするコンピュータウイルスが実在していることを考えると、本作に出てくる被害も現実に発生しうる脅威と言えます。
(マクニカネットワークス株式会社 セキュリティ研究センター センター長 政本憲蔵)

一見SFにも思える本作に出てくるハッキングのテクニックですが、理論的にはいずれも実現可能であり、一部は実際の事件で利用されています。
スマートフォン、テレビ、監視カメラ、家電など、インターネットにつながるカメラ付きのデバイスが増えることによって、一般人がハッキングによる盗撮を受ける可能性もどんどん高まっています。
そういった見過ごされているリスクを知らしめ、警鐘を鳴らす素晴らしい作品だと思います。
(マクニカネットワークス株式会社 セキュリティ研究センター 凌翔太)

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執筆者

Yasuhiro Togawa