映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』は先週末4月12日(土)より公開となりメイン館のシネクイントでは立ち見が続出する大ヒットを記録。ミニシアターランキング(4/12〜4/13:興行通信社調べ)では堂々1位を獲得し今週末19日(土)からの拡大上映にもが期待がかかっています。
本作は、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン-』などで映画ファンの心を掴んできたエドガー・ライト監督の最新作。
今回の主人公たちは20年前の学生気分を捨てられないアラフォー男子たち。エドガー・ライト、サイモン・ペッグ、ニック・フロストという固い絆で結ばれたアラフォー世代の映画オタクたちの姿は劇中の主人公達と重なり、監督とキャストの絆をかみしめながら鑑賞すると胸が熱くなること必至です。さらに本作では5人組で劇場に行くと1人1,000円で鑑賞できる5人組割引と、何回観ても楽しめるリピータープレゼントキャンペーンを実施しております。
(⇒実施劇場等詳細はこちら公式HPまで:http://www.worldsend-movie.jp/

 『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン-』など映画ファンの心を掴んできたエドガー・ライト監督。20歳の頃に手掛けた1994年のショートフィルム「Dead Right」(原題)、そして95年の長編処女作「A Fistful of Fingers」(原題)は小規模ながら公開されキャリア以降キャリアを築いてきましたが、初期のころから同じ俳優を使い続けるという傾向にあります。顕著な例は彼の作品の代名詞ともいえるサイモン・ペッグとニック・フロスト。サイモンは96年のテレビシリーズ「Asylum」以降の監督作全作、ニックは99年のテレビシリーズ「SPACED 〜俺たちルームシェアリング〜」以降の監督作全作に出演するという彼のキャリアには無くてはならない存在となっています。エドガーは製作総指揮をとして作品に参加したり、『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』の脚本をつとめるなどしてブレイク。それと肩を並べるようにサイモンとニックも出世して大作に出演するなど個々での活躍が目立つようになります。売れっ子になってスケジュールの確保もままならない中、最新作『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』でも変わらない三人のチームワークは変わらず健在です。

今作の主人公は20年前の学生時代に成し遂げられなかった“1晩に5人で12軒のパブでのハシゴ酒”というパブクロールを実現させようとするアラフォー男子の物語。エドガー(39)、サイモン(44)、ニック(42)、とまさに同世代が主人公。20年前のバカなことを再現しようとする永遠の少年のような主人公達。社会性をもった昔の友人たちは付き合いきれないといった感じで初めは拒んでいるのですが段々乗り気になっていき、最終的には泥酔した彼ら手に地球の未来が掛かってくるという壮大なコメディ…なのですが、主人公達はよくよく考えると映画という夢を追ってきたエドガーらの姿と重なるところがあります。エドガーは「本作の製作は同窓会のような感じだったのでしょうか?3人とも『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン-』以降、様々な経験をしてきましたよね。」という質問に「僕、サイモン、それからニック、僕3人は親友だから、一緒に仕事をするのは大好きなんだ。でも、それぞれ個々に分かれて別の仕事をしたのも有意義な経験だったよ。僕が『スコット・ピルグリム』を、サイモンとニックが『宇宙人ポール』を製作した頃には、僕ら3人の間ではこの作品のストーリーは既に出来上がっていたんだ。でも6年前にこの脚本を書けたとは思っていない。お互い距離を置いてから再集結しなければできなかった事だよ。だから友人との再会がテーマの作品で、実際に友達と再会できて嬉しかったね。本当によかった。」と答えています。
映画“バカ”が成功をおさめた今だからこそ描ける物語だと思って鑑賞するとなんだか胸が熱くなってくること間違い無し!笑って楽しむだけじゃ無く、藤子・F・不二雄の名作 短編「劇画オバQ」の読後に近いような郷愁を誘われる盟友の終結を是非ご堪能ください。

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執筆者

Yasuhiro Togawa