最期の時を迎える老婆が薄れる意識のなかで想う「最後に一目、会いたい人。」
50 年の歳月を遡り、胸を焦がす熱波が甦る。

気性が粗く、ギャンブル好きの老女アウロラ。彼女はお手伝いのサンタと、なにかと世話を焼いてくれる隣人のピラールと過ごしていたが、病に倒れ、突然ヴェントゥーラという男を呼んでほしいと言い出す。二人にはある約束があったのだ。
そして 50年の時をさかのぼり、二人が若かりし頃に出会ったアフリカ—タブウ山麓での熱い記憶が明らかになっていく…。

『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』のペドロ・コスタ監督に“ポルトガルで今最も注目すべき監督”とその才能を認められ、本作で、仏誌「カイエ・デュ・シネマ」や英誌「サイト・アンド・サウンド」の 2012 年映画ベスト 10 入りを果たしたミゲル・ゴメス。現代と過去、無機質感の漂うポルトガルの都市と冒険的な雄壮さに満ちたコロニアル時代のアフリカ、そして今目の前にあるものと眩い記憶。対比するものがそれぞれ持つ空気感を表現するため、35 ㎜と 16 ㎜のフィルムを併用するなど、細部に至るまで様々な映像技法を駆使し、ミゲル・ゴメスは情感溢れる傑作を作り上げた。

予告編::http://youtu.be/STb2kAH6IzQ

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執筆者

Yasuhiro Togawa