第5回大江健三郎賞受賞の星野智幸による超リアル不条理小説『俺俺』(新潮文庫刊)。“俺の増殖”という奇想天外なストーリーでありながら、“まわりがみんな自分だったら楽なのに”と誰もが一度は感じたことのある現代だからこそリアルな共感を呼ぶ。そんな映像化不可能と称された原作の映画化に、TVドラマ「時効警察」「週刊真木よう子「チー子とカモメ」」などで独自の三木ワールドを確立してきた三木聡監督、アイドル・俳優・キャスターと様々な顔を持つ亀梨和也が1人33役を演じるという前代未聞の主役を務めた。 なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった主人公・均の前に、同じ顔の“俺”が現れる。好みも考え方もまったく同じ“俺”が集まる最高に心地いい居場所を見つけた均だったが、やがて世の中に増殖した“俺”同士の削除が始まっていく“日常逸脱系サスペンス”。

5月25日(土)の公開を前に著名人たちから絶賛のコメントが届いた。三木監督が手掛けたTVドラマ「熱海の捜査官」で主題歌を務めた椎名林檎さんからは「毎度のことながら、美人を面白可笑しく描かれることに関して、三木聡かんとくは、吉田戦車せんせいと競っておいでですよね。なにより超大作の完成、ほんとうにおめでとうございます」と三木監督作品の一ファンとしてコメント。更に独自の視点からその発言に注目が集まるテリー伊藤さんは「これは凄い映画だ。33役を演じるという事は、亀梨君によほどの演技力と存在感、そして躍動感がなければ成立しないはずだが、見事に演じ切っている。ラストシーンまで、まるでウサイン・ボルトの100m走を見るかのようなワクワク感に溢れているのだ」と評した。また、モデルやバラエティ番組などを中心に活躍中の栗原類さんも「これはもう、ものすごく興味深い映画です。映像不可能と言われた原作を映像化できたのはやはり、三木聡さんだからこそだと思います。何度も見る事によって最初見た時に気づかなかった物が、また見ることによって新たな発見があると思います」と、三木作品の“ユル系”を封印し、また別の作品に仕上がっていることをコメント。様々なアーティストたちに楽曲を提供し、自身でも幅広いアーティスト活動をしているヒャダインさんは、劇中の均のように“俺”が増殖していったら?という奇妙なテーマについて次のように語る。「代わりに曲書いといて!好きなゲーム一緒にやりたい!と、自分の複製に夢を見ていたのですが、うん。やっぱそうだよね。現代社会のユートピア幻想をぶち壊された、そんな気もします。ありえない設定の中にある残酷なリアル!33人の亀梨さんが演じ分ける「一人の人間」の多面性にただ圧倒!果てしない引き出しに感服です。」と、亀梨の演技を絶賛した。また三木監督の「時効警察」と『インスタント沼』主演の麻生久美子さんからは「私の大好きな三木作品。でも、なんだか違う。ザワザワして、もやもやしてしまった。結局のところ、新たな三木ワールドに少し嫉妬しながら観ていた私に気付く。イイなあ、だって面白いですもん、羨ましいなぁ、あの世界観とあのバランス。ゴンザブロー!!!!」と三木監督の新たな境地にコメントを寄せた。
 各界のビッグネームたちが様々な観点から感嘆した映画『俺俺』。三木監督と亀梨和也の異色タッグが生みだした新境地ムービーは5月25日(土)公開!

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執筆者

Yasuhiro Togawa