映画を中心とした映像芸術を媒介として日本におけるヨーロッパ映画の普及に寄与すると共に、日欧の相互理解を図り、また関西の文化活動の発展に貢献すべく1994年11 月に誕生した大阪ヨーロッパ映画祭は、未公開のヨーロッパ最新作の中でも「芸術性、社会性に優れた深みある作品」を中心に厳選して上映するという一貫したスタイルで関西発の文化祭典として定着してまいりました。映画音楽の巨匠モーリス・ジャール氏を名誉委員長に迎え大きく賑わいをみせた昨年に続き、本年度も来る11 月に第16 回を開催いたします。

今年はメイン会場を大阪・福島のABC ホールに移し、「ヨーロッパ最新映画初上映」の3日間に加え、2日間の特別企画を予定。一つは、大阪・ハンブルク友好都市20 周年を記念して、両都市に関係の深い映画を紹介するとともに、それぞれの製作に携わった映画人をゲストに招き、各都市の映画都市としての今について意見交換をして頂きます。また、ヨーロッパで記録的な大ヒットとなった最新作『LOFT(原題)』の関西(または日本)初上映にあわせ、第11 回の名誉委員長として大きな話題を呼んだベルギー・フランダースの名優ヤン・デクレール氏が再来日、これを記念し同氏の代表作を2作品上映するなど、今年もみどころいっぱいでお届けします。

メインとなる「ヨーロッパ最新映画初上映」では、初登場となるギリシア、ルーマニアをはじめ、フランス、スイス、スペイン、ポーランド、イタリアなどヨーロッパ各国から選りすぐりの最新作を紹介。
勿論、各作品からゲストも来日して上映後には直接意見を交えるディスカッションやサイン会、国際交流パーティーを実施する予定です。その他にも、子どもたちへのメディア教育を考えるキンダーフィルム特集や人気の世界のCM フェスティバル、写真展などヨーロッパが持つ多様性に富んだ視点や物事の捉え方を、映画祭そのものから実感して頂ける構成で、大阪市内各所において1 ヶ月に渡り開催いたします。

第16回大阪ヨーロッパ映画祭開催概要 2009年10/31(土)〜12/3(木)

■ヨーロッパ最新映画日本初上映 + 特別企画
11月19日(木)~23(月・祝) 会場:ABCホール
映画祭初登場となるギリシア、ルーマニアをはじめ、ヨーロッパ各国からより選りすぐった最新映画を初上映。各作品の映画人をゲストに招き、観客とのディスカッションもサイン会実施。
<特別企画-1>『映画都市・大阪とハンブルク』
大阪・ハンブルグ友好都市提携20周年を記念し、両都市に関連する作品の上映と、それぞれの映画人によるディスカッションを通して、大阪とハンブルクの映画都市としての今について考察。
<特別企画-2>『フランダースの名優・ヤン・デクレール』
第11 回名誉委員長として来日、多くの人々を魅了したベルギー・フランドルの名優ヤン・デクレールが再び来日します!ヨーロッパで大ヒットした最新作『LOFT(原題)』他、全3本を上映。

■特集上映-1『オランダ映画特集』
10月31日(土)~11月13日(金) ★シネ・ヌーヴォ(大阪・九条)
「日本オランダ年 2008-2009」を記念し、貴重なオランダ映画約20本を回顧上映。

■特集上映 -2『ハンブルグ映画特集(仮)』
11月5日(木)~11月18日(水) ★プラネット・プラスワン・スタジオ(大阪・中崎町)
大阪・ハンブルグ友好都市提携20周年を記念し、ハンブルグに関連する貴重な作品を回顧上映。

■『キンダーフィルム特集・リトアニア』
11月14日(土)~15日(日) ★キッズプラザ大阪/クレオ大阪中央
リトアニアの子どもたちがつくった短編アニメーションを上映。上映後、日本の子どもたちはメッセージを絵にして届けます。また、来日ゲストによる保護者・教育者にむけたメディアリテラシー等に関する講演会も実施。

■世界のCM フェスティバル2009 in 大阪
11月20日(金) ★大阪厚生年金会館・大ホール
今年も世界のCM500本をオールナイトで一挙上映!休憩中のパフォーマンスもみどころいっぱいです!

■その他
「サントリー美術館」「イーマビル」「国際交流センター」での写真展
国際交流パーティー『オールナイトパーティー@CLUB NOON』
大阪ヨーロッパ映画祭IN 東京 などなど……

公式サイト:http://www.oeff.jp/

執筆者

Yasuhiro Togawa