この度、全米批評家協会賞や、ニューヨークタイムズ紙のベストブックに選ばれ世界中で大ベストセラーとなった「FAR FROM THE TREE」を原作にしたドキュメンタリー映画『いろとりどりの親子』が、11 月 17 日(土)、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開となります。

ニューヨークタイムズ紙ベストブックなど、国内外 50 以上の賞を受賞したノンフィクション本「FAR FROM THETREE」。作家アンドリュー・ソロモンが 10 年をかけて、親とは“違う”性質を持った子を抱えた 300 以上の親子に取材し、家族の本質を探った一冊は、世界 24 か国語に翻訳され大ベストセラーとなりました。そして、これまで数々の社会派ドキュメンタリー作品を手掛けてきたエミー賞受賞監督レイチェル・ドレッツィンが、本書に深い感銘を受け映画化を決意。
自閉症や、ダウン症、低身長症、LGBT など、さまざまな“違い” をどう愛するかを学んでいく6組の親子の姿を映しながら、マイノリティとされる人々の尊厳と権利に光を当てた本作は、しあわせの形は無限に存在していることを、私たちに気づかせてくれます。

そんな本作に各界の著名人たち総勢 20 名から応援コメントが到着しました。親子の姿に絶賛と共感の声が、詩人の谷川俊太郎さんをはじめ、脳科学者の茂木健一郎さん、日本文学研究者のロバート キャンベルさん、キャスターの長野智子さん、作家の乙武洋匡さん、憲法学者の木村草太さんなど日本を代表する有識者の方々や、ミュージシャンの坂本美雨さん、女優・一般社団法人 Get in touch 代表の東ちづるさん、女優・タレントの奥山佳恵さん、女装パフォーマーのブルボンヌさんなど、数多くの著名人から感動の声が届きました。

「違う」ことが恐怖と憎悪を生み、「同じ」ことが共感と愛を生む、そう思いこまされている私たちに、この映画は違う次元の可能性を見せてくれる。
谷川俊太郎(詩人)

世にも美しい瞬間が写っている。
一人でも多くの人に見てほしい。
人が世界一大事な人を想う、生々しいその様を。
坂本美雨(ミュージシャン)

個性は、障がいではなく、祝福されるもの。
そのことに気づくことで、私たちは救われる。
幸せのかたちは、無数にある。
あの文豪トルストイの叡智さえをも超えた、映画の新たな到達点。
10年に一つの傑作! 必見です!
茂木健一郎(脳科学者)

リンゴは木から遠いところには落ちないという諺があるように、子は親に似るものだと教えられてきました。でも、まるっきり違う目と足で世界を体験する親子もいます。
その違いが越えがたく大きいほど、見えてくる家族の本質もあるはずです。
この映画は、距離があるからこそ感じる深い絆を、美しく描いていて素晴らしいのです。
ロバート キャンベル(日本文学研究者)

「違うこと」を受け入れることで輝きに溢れる「幸せ」を前に、「普通」という言葉があきれるほどに意味を失いモノトーンであるリアルをこの映画が教えてくれる。
長野智子(キャスター)

この映画の素晴らしさを語り始めると止まらなくなりそう。
私たちはすでに色とりどり、まぜこぜに生きています。
それなのに分断される現実が。
「見せかけのヒューマニズム」感満載の今のシンドイ社会に、希望の光を射してくれます。
東ちづる(女優・一般社団法人 Get in touch 代表)

トルストイの言葉を覆し、幸福な家庭こそそれぞれの形があるということを、身をもってひとりひとりが示してくれるこの映画に、最初から最後まで涙が止まりませんでした。
小林エリカ(作家・マンガ家)

親は子の幸せを願う。
健やかに育ちますように。
友達と仲良くできますように。
素敵な家族を持てますように。
そんな「ささやかな願い」に、親も子も追い詰められている。
もっと上手に「子の幸せ」を願えますように。
木村草太(憲法学者)

こんな形で生まれてきた私を、両親は受け入れてくれた。「まあ、かわいい」と。そうして私の人生が始まった。親に認められることは、その後の人生において大きな原動力になるのだ。何せ、人生で初めての出会いとなるのだから。
乙武洋匡(作家)

違うことは不幸じゃない。
自分は偏見がないと言えてしまう人の偏見をぺりぺりと剥がし、視界をクリアにしてくれる。
犬山紙子(エッセイスト)

親に「そう生まれたこと」を嘆かれた人たちは、私のまわりにも少なくない。
少数者に生産性があるか、ではなく、そのカラフルな存在によって
「親や社会が気づき変わること」に生き抜く希望があるのだ。
ブルボンヌ(女装パフォーマー)

「あなたは、あなたのままでいいよ」そんな風に言われてホッとしない人はいないと思う。すべての人にとってきっと肩の力が抜けるような映画。親も子も、私たちはみんなそれぞれ、いろとりどりだから。
奥山佳恵(女優・タレント)

子供が自分と「違う」とき、多くの親は彼らが同じように「しない」んじゃなく「できない」んだと思う。そう思わない親になるのは難しい、でも、幸せに焦点を合わせれば焦りはぼやける。それでもいいんだ、と思えた。
長島有里枝(写真家)

愛情が有ればどんな事も超越出来ると言うわけでは無いが、必ず力にはなってくれる。
栗原類(モデル・俳優)

すべての子育てをする人たちへの、エール、そして確かな希望に満ちた作品。
ファンタジスタさくらだ(デザイナー・タレント)

すべての他者は、『わたしの知らないもう一つの世界を知っている者』だ。
世界があらゆる差別や偏見と戦っている今、この映画はそのことを優しく思い起こさせる。
岩井秀人(劇作家・演出家・俳優)

ここに登場する人々は「現実の世界」においてはマイノリティとされる。しかし遠く厳しいながらも「真の世界」に向かう道のりの先鋒に立ち、異なることの悲しみも喜びも一身で受けながら進む孤高の存在でもある。
齋藤陽道(写真家)

多様性礼賛と礼賛批判を超えた、成熟した大人の映画だ。あのシワと、諦念と、穏やかさと、尊厳の同居した複雑さを、自分の中に沈殿させていくように味わいたい。
湯淺誠(社会活動家)

例えば、人よりも目立ちやすい側面があったとしても、人と自分は全く違うわけではないし、全く同じわけでもありません。すごく当たり前なことです。なのに、社会の中にいると簡単に、「違う」とか「同じ」とか括ってしまいそうになることが多くあります。それに待った! をかけて、「私たち、ここが違って、ここが同じだね」なんて話がしたくなる作品でした。
星野概念(精神科医)

こうあるべき、という窮屈な世の中を作っているのは誰なのだろう。
その一方で、これでいい、これがいいと、ゆっくりと認め合ってきた人たちがいる。
世界が、社会が、後者によって作られたらいいのに、と思う。
武田砂鉄(ライター)