この度、沖縄の戦後史を語る上で欠かせない、瀬長亀次郎を描いたドキュメンタリー映画『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』(英語版THE MAN AMERICA FEARED MOST ~THEY CALL HIM KAMEJIRO~)が、世界最大級の映像祭「2018アメリカ国際フィルム・ビデオ祭」の、ドキュメンタリー部門において銅賞に相当する「Third Place Certificate」を受賞しました。TBSテレビが、アメリカ国際フィルム・ビデオ祭(USIFVF)で入賞するのは初めてのことになります。
なお、同作品はこれまで、2017年度日本映画ペンクラブ賞/文化部門第1位、2017年度第35回日本映画復興賞、2017年度第27回日本映画批評家大賞/ドキュメンタリー賞など数々の賞を受賞しています。

本作は、「筑紫哲也のNEWS23」でキャスターを務め、筑紫哲也氏の薫陶を受けた佐古忠彦初監督作品。作品の主旨に共感した坂本龍一による、オリジナル楽曲書き下ろし。さらに、語りには、名バイブレイヤー、故大杉漣が参加しております。

【作品概要】
第二次大戦後、米軍統治下の沖縄で唯一人“弾圧”を恐れず米軍にNOと叫んだ日本人がいた。「不屈」の精神で立ち向かった沖縄のヒーロー瀬長亀次郎。民衆の前に立ち、演説会を開けば毎回何万人も集め、人々を熱狂させた。彼を恐れた米軍は、様々な策略を巡らすが、民衆に支えられて那覇市長、国会議員と立場を変えながら闘い続けた政治家、亀次郎。その知られざる実像と、信念を貫いた抵抗の人生を、稲嶺元沖縄県知事や亀次郎の次女など関係者の証言を通して浮き彫りにしていくドキュメンタリー。
2016年TBSテレビで放送されたドキュメンタリー番組が、第54回ギャラクシー賞月間賞を受賞するなど非常に高い評価を得たため、追加取材、再編集を行って映画化。沖縄戦を起点に、今につながる基地問題。27年間にわたったアメリカの軍事占領の後も、なぜ、沖縄に基地が集中するのか、なぜ沖縄の人々は声を上げ続けるのか?その原点は、まさに戦後の沖縄で米軍支配と戦った瀬長亀次郎の生き様にあった。JNNだからこそ保存されていた貴重な未公開映像やインタビュー、そしてアメリカ取材を交えて描き切る。

監督:佐古忠彦 撮影:福田安美 音声:町田英史 編集:後藤亮太 エグズクティブプロデューサー:藤井和史
語り:山根基世、大杉漣  テーマ音楽:「Sacoo」作曲・演奏 坂本龍一

2017年/日本/日本語/カラー(一部モノクロ)/ビスタ/ステレオ/107分/配給:彩プロ  ©TBSテレビ
http://www.kamejiro.ayapro.ne.jp/