、彩プロ配給の『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』は、既報の通り8/12(土)より沖縄桜坂劇場にて大ヒット公開中だが、8/26(土)より東京のユーロスペースでも公開が始まり、土日の全 8 回と、3 日目の 28(月)の初回、2 回目までの 10 回の上映全てが満席となる大ヒットスタートとなった。

ユーロスペースの 26(土)、27(日)の 2 日間の成績は、動員 1,165 名、興収 1,634,150 円。その他同じく 26 日から上映が開始した沖縄・宮古島のよしもと南の島パニパニシネマと 12(日)から上映の桜坂劇場の 3 館の 27 日までの累計成績は、動員7,112 名、興収 8,842,550 円となっている。さらに、8/28(月)~8/29(火)の 2 日間限定で上映が行われた沖縄・あしびなーホールの成績は、動員 1,618 名、興収 1,932,450 円を記録。その熱狂ぶりを象徴するように、公開 3 週目の 30 日までに沖縄の興行収入累積は、10,000,000 円を突破した。また、桜坂劇場は、3 週目に入っても前週比を上回る日があり、満席回も出るなど、依然勢いが衰えない興行となっている。

ユーロスペースの土日全 8 回上映全てと、平日 28(月)以降の上映でも場内からは拍手が鳴り響いている。これは桜坂劇場でも見られたが、通常の興行ではめったに見られない現象で、観客の本作に対する満足度の高さが伺える。また、この観客の満足度を裏付けるように、「ぴあ映画初日満足度調査」(8 月 26 日ぴあ調べ)では、満足度 93.4 点と、並み居る競合作を押さえ第 1 位となっている。観客からは、「生き方を模索する若い人たちにも,この映画を通じて,弾圧され,悩みながら,民衆を信頼し,自己を奮い立てさせながら信念を貫いた彼の生き様,その一端を観てもらいたい」といった声や「現在に繋がる沖縄の歴史がよくわかった」「不屈に戦う姿に感銘を受けた」「沖縄の人々の今の闘いの原点、沖縄の魂を知ることができる」等の声が寄せられた。その勢いはとどまらず、8/28(月)29(火)も満席が続出し、かつてない熱狂を巻き起こしているという。客層は男女比 6:4、中高年とシニアがメインで、ご夫婦、女性グループ、男性一人客が中心だが、夕方以降は大学生など若い層も多く見られ、今後も平日、休日とも腰の強い興行となることが期待できる。

ユーロスペースでは、この成績と観客からの大反響を受けて、急遽今週 31(木)より上映回数を 4 回から 5 回に増やすことを決定した。
ユーロスペースでは土日全 8 回の上映後全てで佐古忠彦監督と瀬長亀次郎の次女で不屈館館長の内村千尋さんの舞台挨拶を実施。
佐古監督は「日々、沖縄の基地問題のニュースがテレビで流れているが、いつも瞬間瞬間を切り取っているので全体像が伝わっていない。沖縄の戦後史がきちんと伝えられていないために、本土の人たちは、なぜ沖縄に基地が集中しているのか、なぜ沖縄の人々が今も声をあげているのかがわからないと感じていた。瀬長亀次郎を通して戦後史を描くことで、沖縄の人々への理解に少しでも繋がるのでは」と本作を制作した経緯を明かした。また、内村氏は父亀次郎について「沖縄県民にとっては憧れの存在だったが、自分にとっては普通の父親だったので、父がこんなにも米軍を震え上がらせていた人だったのかと知ってびっくりした。実は家では掃除、洗濯は父がしていて、国会議員になって東京に行ってしまってからは、家の洗濯係がいなくなったので、母が洗濯機を買った」と次女だからこそ話せる微笑ましいエピソードを披露した。
また、8/26(土)27(日)のユーロスペースでは、パンフレット購入者に佐古監督と内村氏がサイン会を行い、その販売数が 496 部、購買率が 42.5%と異例の購買率を記録している。今週末の 9/2(土)の 11:30 の回と 14:00 の回上映後には、佐古忠彦監督と藤井和史プロデューサーによるティーチインを行う。

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