2006 年に公開され大ヒットを記録したドキュメンタリー『ヨコハマメリー』の中村高寛監督が 11 年ぶりに放つ最新作は、横浜生まれの“青い目の禅僧”ヘンリ・ミトワを追ったドキュメンタリー。
1918 年、アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれた日系アメリカ人であるヘンリ・ミトワは、日本文化をこよなく愛し、茶道・陶芸・文筆にも優れた才能を発揮、世界遺産に登録されている京都嵐山・天龍寺の禅僧として晩年を過ごしていた。しかし 80 歳を目前に突如、童謡「赤い靴」の映画化を宣言、長年追い求めた夢の実現に動きだす。家族や周辺の人々を巻き込みながら、これまで築き上げてきた“青い目の文化人”という地位から大きく逸脱していく様を、ヘンリの波乱に満ちた人生と絡めながら、ドラマ、アニメなど、様々なジャンルを駆け巡る異色のドキュメンタリー映画として、中村監督が8 年の歳月を費やして完成させた。
今日マチ子のキャラ原案画像&本編未使用のアニメ映像が解禁!コメントも到着!
このたび、今日マチ子がキャラクター原案を務めた短編アニメ『ヘンリの赤い靴』のキャラ原案画像が解禁!さらに、本編未使用のアニメシーンも特別に解禁いたしました!

『禅と骨』の主人公ヘンリ・ミトワが長年追い求めていた夢“童謡「赤い靴」の映画化”。実は、童謡「赤い靴」の少女は実在していたという逸話がある。その少女「きみ」は、母親と生き別れた末に、病気が理由で異人さんと海を渡ることなく幼くして亡くなっていたという、歌詞とは異なる末路を辿っていた。昭和 15 年、21 歳の時に母を日本において渡米、そのまま二度と会うことなく母と死別したヘンリは、「赤い靴」の少女と自身の母への想いを重ね合わせ、80 歳を目前に映画制作を宣言した。しかし、夢を叶える前にこの世を去ったヘンリ。今回解禁された映像は、彼の死後、その夢を実現させるために中村高寛監督が制作・構成した『ヘンリの赤い靴』という短編アニメーションで、2014 年に一度だけ特別ロードショー公開されたバージョンから抜粋されたものである。

解禁されたのは、母親と別れた後、結核により養父母になるはずだったアメリカ人宣教師夫妻との渡米も叶わず、天涯孤独になってしまった赤い靴の女の子「きみ」が孤児院を抜け出すシーン。文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を受賞した「コップの中の子牛」のアニメーション作家・朱彦潼と陳晨が監督を務め、今日マチ子原案のキャラクターが、力強い線によってアニメキャラクターとして臨場感豊かに描かれている。

今作でアニメーション作品のキャラクター原案を初めて務めた今日マチ子は、本作について“「赤い靴」には日頃から親しんでいましたが、実はこういう話があったのだと本作に関わることで初めて知りました。幼い女の子の物語に母への想いを寄せるヘンリさんがいることも。「きみちゃん」の物語ですが、同時にヘンリさんのお母さんの物語でもあるので、悲しさもありながらも、少年が慕う母という、優しいイメージになるように心がけました。”とコメントしている。
また、9/2(土)より公開となる『禅と骨』の劇中では、今回解禁された短編アニメ『ヘンリの赤い靴』のクライマックス部分が使用されているので、是非劇場で括目してほしい。

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