第二次世界大戦のさなか、ヨーロッパ全土を恐怖に陥れたナチス高官ラインハルト・ハイドリヒの暗殺事件を描いた映画『ハイドリヒを撃て!』が事件から75年を迎えるこの夏、日本上陸。INDIE WIRE誌、NEWYORK OBSERVER誌をはじめ、海外で絶賛された本作は、8月12日より新宿武蔵野館他全国順次公開致します。

『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』は、1942年5月27日にチェコで実際に起きたハイドリヒ襲撃事件(エンスラポイド作戦)を描いた史実サスペンスである。当時、ハイドリヒはナチスに反抗する人間を取り除く役目を担っており、ユダヤ人虐殺計画の主要な遂行者であった。その暴走を食い止めるため、若き兵士たちが立ち上がり襲撃を試みるが、彼らを待ち受けていたのは想像を絶するナチスの報復だった――。
今回、祖国の為ナチスに立ち向かう兵士役にキャスティングされたのは、クリストファー・ノーラン作品の常連、キリアン・マーフィと、2014年に「世界で最もハンサムな顔100人」ランキングで見事1位を獲得したジェイミー・ドーナン。
メガホンを取ったのは元・有名ファッション・フォトグラファーという異色の経歴を持つショーン・エリス。「VOGUE」や「Numero」など海外の一流ファッション誌で撮影を手がけ、一躍売れっ子フォトグラファーとなった彼はやがてミュージック・ビデオや映画に進出。美大生の失恋を幻想的に描いた『フローズン・タイム』(06)は第59回カンヌ国際映画祭に招致され、『ブロークン』(08)は第24回サンダンス国際映画祭でプレミア上映されるなど、映画監督として瞬く間にキャリアを積んでいく。
今作に関してエリス監督は、「2001年にエンスラポイド作戦のドキュメンタリーを観て、初めてこの話を知った。第二次世界大戦の出来事全般にかねてから興味があったが、こんなにも勇敢で感動的な話に今まで出会わなかったことに驚き、これは映画化すべき話だと感じた」と語っている。また、主演2人のことを「ジェイミーは、私がヤンに求めていた強烈なプレッシャーに中で短絡的になる弱さを見事に引き出してくれた。キリアンは、ヨゼフを苦しめる道徳的不安を隠しながら、ミッションに挑む自信と冷徹な決断を示す方法を見出してくれた」と高く評価している。
主人公ヤンとヨゼフの決死の覚悟と苦悩、そしてナチス・ドイツの凄惨極まりない報復まで余すことなく描く本作は、監督が以前華やかなファッション・フォトグラファーだったとは微塵も感じさせない表現力と迫力で、観る人の心に深い印象を残していく。

戦争がもたらすものとは何か?改めて考えさせられる作品『ハイドリヒを撃て!』は、8月12日(土)より新宿武蔵野館他全国順次公開。

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