(C)2017 The STAR SAND Team

ベトナム戦争に反発してアメリカを去ったパルバース監督が2003年のイラク戦争を見てベトナム戦争を思い出し、「”真の反戦映画”とは両国を平等に描くこと」と考え、「1945年の戦時中、戦うことを拒否した“卑怯者”の脱走兵である日本兵(満島真之介)と米兵(ブランドン・マクレランド)、そして彼らを見つめる少女(織田梨沙)の物語」として執筆した日豪合作映画『STAR SAND ─星砂物語─』。

「殺さないことは、臆病だった。
戦わないことは、卑怯だった。
平和を願うことは、危険だった。」
という言葉から始まる予告編が完成しました。

1945年部分は、太平洋戦争の激戦地の1つ、伊江島の洞窟・ニィヤティヤ洞を中心に沖縄で撮影され、2016年の現代部分は、東京で撮影されました。
2016年の現代部分の主人公・志保を演じるのは、「カルテット」で大ブレイクし、飛ぶ鳥を落とす勢いの吉岡里帆。石橋蓮司と緑魔子夫妻という、ベテランの役者二人を相手に、最初は太平洋戦争に興味を持たない、現代の若者の代表のような役を演じ、物語を引っ張ります。

初めて外国人監督の作品に出演した吉岡里帆と、40年以上前から40以上の舞台を演出し、
岸田今日子や橋爪功や柄本明などを演出してきて、本作で満を持して72歳で映画監督デビューを果たしたロジャー・パルバース監督からコメントが届きました。

■吉岡里帆 コメント

「STAR SAND -星砂物語-」で志保役を演じさせて頂きました、吉岡里帆です。

初めて海外の監督とセッション出来た今作。
価値観や歴史観、国境を越えて考えさせられる部分が多々ありました。
ロジャー・パルバース監督が長年平和を願い温めてきたこの物語は
戦時中声にならない叫びを押し殺してきた方々の伝えるべき断片なのだと撮影しながら感じました。

私は現代パートを担っていましたので、戦時中のシーンには参加しておりませんが完成作品を見て、
どうして平和を願う事が許されなかったのか、どうして罪の無い人達がこんなに苦しまなければならなかったのか、、、
改めて戦争に対しての疑問と反感を抱きました。
他国と共存し平和を願う日本で、この映画が公開される事にはとても意味があると思っています。
どうか皆様に監督の想いが届きますように。

■ ロジャー・パルバース コメント

『STAR SAND -星砂物語-』の現代部分の主人公・現代っ子の志保役は、決して易しくない。70年程前の1945年頃の戦争物語を語る日記を読み、ドンドンその真相を追求していく。それがいつの間にか、自分の物語となってくる。
吉岡里帆は、見事にその二つの物語を身体と心の中に吸収し、わたしの想像を越えたような人物像も作り上げた。
彼女のボディーランゲージを見、ニュアンスに満ちたせりふの語り方を聞き、いきなり若き日のオードリー・ヘップバーンのことを思い出した。
わたしは、里帆さんがこれからきっと、日本と外国の銀幕の世界を一世風靡する、
と確信している。

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