瀬々敬久監督の最新作「なりゆきな魂、」(原作:つげ忠男)がアジアフォーカス・福岡国際映画祭での招待上映が決定しました。
上映は9月16日(金)です。この上映が全世界初の御披露目上映となります瀬々敬久監督のトークショーが上映後あります。

詳細は http://www.focus-on-asia.com/

瀬々敬久監督コメント

つげ忠男の漫画は20歳のころからのファンで、ささくれた風景と呼ぶべき光景にいつも惹かれた。『成り行き』は、最近はあまり新作の発表しなかったつげ忠男の久々の短編集であり、一読して老齢に至りながら今の社会に何かを言わんとする姿勢に非常に胸打たれた。
たまたま行った芝居で、つげ忠男の『無頼平野』を映画化したことのある出版元のワイズ出版の社長、岡田さんに偶然会った。「あのつげ忠男の漫画、映画化しないのですか」と訊くと「決まってないけど、やりますか」と言われ、観劇後の居酒屋で企画が成立、三ヶ月後にはクランクインと一気呵成に作った。
オムニバス作品ではなく一つの物語にしたく、バス事故で生き残った人々のオリジナルストーリーを導入し、つげ忠男の漫画に特有な「戦争で生き残った」人々の生き様と繋ぎ、現在社会の変わりようへと戦後日本を万華鏡のように描いていくというシュールリアリズムな魂が宿った映画を目指した。

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執筆者

Yasuhiro Togawa