今年のカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞を受賞した深田晃司監督作『淵に立つ』が、第41回トロント国際映画祭(カナダ)のSPECIAL PRESENTATIONS部門に特別招待が決定した。

トロント国際映画祭は、近年アカデミー賞の前哨戦として大きな注目を集める北米最大の映画祭で、SPECIAL PRESENTATIONS部門は世界各国の映画祭などで評価を得た作品などが多く選出される。今年の出品作は、メインの部門の日本映画作品は『淵に立つ』のみで、同部門には、黒沢清監督の全編フランス語の作品『ダゲレオタイプの女』も選出されている。

今年のカンヌ国際映画祭で一番注目を集めた日本映画と言える『淵に立つ』。深田晃司監督は、カンヌ国際映画祭には初参加でいきなり公式部門にノミネートされ受賞を果たす快挙を成し遂げたが、この度出品が決まったトロント国際映画祭にも初参加となり、北米で初めて目にする観客の反応を楽しみにしている。

また本作は、ボゴタ国際映画祭(コロンビア)クロージング上映、メルボルン国際映画祭(オーストラリア)アクセント・オン・アジア部門など他にも多数の国際映画祭出品が決定している。

深田監督コメント
出不精な私を遠くへ行こうと誘い出してくれるのはいつも映画です。今度は北米はカナダへと連れて行ってくれると聞いて喜んでいます。映画は世界に触れられる不思議な窓です。『淵に立つ』がトロントの映画ファンにとっても日本へと繋がる窓になればと願っています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa