国民的映画『男はつらいよ』をはじめ、『武士の一分』『おとうと』『小さいおうち』など、50年以上にわたりその時代に生きる“家族”を撮り続けてきた山田洋次監督による、『男はつらいよ』シリーズ終了後20年ぶりの喜劇『家族はつらいよ』。
今年3月に公開され、観客動員人数119万人、興行収入13億円を突破し、全国の映画館を笑顔で包んだ前作の公開からわずか4か月、この度『家族はつらいよ』の続編の製作が決定いたしました!

おなじみとなったあのお騒がせ家族・平田家のメンバー(橋爪功・吉行和子 / 西村雅彦・夏川結衣 / 中嶋朋子・ 林家正蔵 / 妻夫木聡・蒼井優)が再び集結!他にも山田組初参加となる豪華キャストの出演も予定されており、 期待が高まります。
誰もが共感し、笑い、そして涙する・・・そんな、山田ワールド全開の、これぞ日本映画、これぞ日本の笑い、とも いえる、日本中を笑いで包む喜劇映画の真骨頂が、さらにパワーアップしてスクリーンに帰ってきます。
映画館で、思い切り声を出して笑い、笑った後に少し励まされて、「明日からまた頑張るか」と心軽やかな気持ちで 家路につく——そんな、家庭や仕事のストレスをぶっ飛ばす、全ての日本人に贈る作品です。
撮影は8月6日よりクランクインし、9月下旬にクランクアップ、2017年初夏の全国公開を予定しております。
また、前作となる『家族はつらいよ』のBlu-ray&DVDが8月3日(水)より発売となります。ぜひ前作をご覧頂き、 来年の続編公開をお待ち下さい。

〇山田洋次監督 コメント
40年以上も前になるけれども、新宿の映画館で『男はつらいよ』第1作を、観客が大きな声を出して笑っていたのを昨日のことのように覚えています。「もっともっと作ってくれ、俺たちまだまだ観てやるからな」という声がそのとき、お客さんから聞こえたような気がしました。そして前作『家族はつらいよ』を観たたくさんの方から「面白かった、これはシリーズになりますね」と言って頂きました。それは『男はつらいよ』をつくった時と同じでした。今回もそんな声に後押しされるような気持ちで作ろうと思います。
前回は“熟年離婚”がテーマでしたが、今回のテーマは、“無縁社会”です。
平田家の家族はしょっちゅう喧嘩をするし、家族なんて面倒臭いなぁと思っているんだけども、ある登場人物の悲しい人生、昔は格好良くて、女の子からもモテ、一生懸命働き、順調だったはずの男が、バブルの時代を越えて、どんどん生活が苦しくなり、滑り台を滑るように最後まで行ってしまう、そんな悲しい「死」を目の当たりにすることで、自分たちの幸せに改めて気づき、家族が新たな絆を作っていく、そんなお話です。
喜劇映画では「死」を描くことはタブーだけれども、あえてそのタブーに挑み、その「死」がもたらす、滑稽でバカバカしい大騒ぎを丁寧に描いてみようと思います。
観客は笑いながら、大笑いしながら、格差社会の重苦しさにもふと思いを馳せてくれればいいなと思います。
笑える映画を作ることは昔からのぼくの夢です。笑って笑ってシャツのボタンがちぎれてしまうような、そんな映画こそ作りたいんです。

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執筆者

Yasuhiro Togawa