先日、「暗幕のゲルニカ」(’16年)が、第155回直木賞候補に選ばれた話題の小説家・原田マハが執筆した小説 「本日は、お日柄もよく」がWOWOWで連続ドラマ化することが決定した。「カフーを待ちわびて」(’05年)で第1回日本ラブストーリー大賞、「楽園のカンヴァス」(’12年)で第25回山本周五郎賞など、数々の賞を受賞した同氏による、ドラマ化作品はこれが初。
結婚式やプレゼンテーション、さらには政権演説など、スピーチ原案を考える“スピーチライター”という職業の類を見ない題材が好評を博し、20万部突破のベストセラーとなっている。
今作品は、夢や目標もなかった普通のOLがスピーチライターの紡ぐ“言葉”に魅了され、新たな人生を選択し、世界を動かす“影”の職業・スピーチライターに挑む成長物語。人と人とを結び合う言葉の可能性を追求するヒューマンドラマ。
指揮をとるのは、映画『半落ち』(’04年)で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した佐々部清。人間ドラマの丁寧な描写に定評のある佐々部監督が、初めてWOWOW連続ドラマに挑むのも見どころのひとつ。

<原作者 原田マハ コメント>
連続ドラマ化が決定した際のお気持ちや、本作に期待することをお聞かせください。
本作を書き始めたのは8年前、オバマ大統領候補(当時)の大統領選でのスピーチが話題になっていた頃です。言葉で人を感動させ、世界を変えることが可能なのだということが、本作を通して伝えたかったメッセージです。映像を頭に浮べつつ書いていたこともあり、映像化されたらいいなと思っていたので、ドラマ化のお話はうれしく受け止めました。
ドラマになってよりたくさんの人々に「言葉の力」が伝わることを期待しています。

<ストーリー>
27歳のOL、二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみの今川厚志が結婚することになり、最悪な気分で披露宴に出席。
ところが、その式で心が揺さぶられる衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター・久遠久美による祝辞だった。
久美の言葉に魅せられたこと葉は、久美に弟子入りをし「言葉」の修行を始める。やがて、厚志の衆議院総選挙への出馬が決定し、
こと葉は彼のスピーチライターに指名される。彼女の言葉は世界を動かすことができるのか──。
原作:原田マハ 「本日は、お日柄もよく」(徳間文庫刊)
監督:佐々部清 映画『半落ち』 『ツレがうつになりまして。』 『陽はまた昇る』
脚本:谷口純一郎 映画『王妃の館』 ほか

「連続ドラマW 本日は、お日柄もよく」 特設サイト:http://www.wowow.co.jp/dramaw/ohigara/

執筆者

Yasuhiro Togawa