7 月に、80 年代の音楽が象徴的な傑作映画が続けて 2 本公開となります。

あす 9(土)より公開される『シング・ストリート 未来へのうた』はアカデミー賞歌曲賞を受賞した『ONCE ダブリンの街角で』と、観客の圧倒的な口コミで大ヒットした『はじまりのうた』で、音楽ファンからも熱い支持を受けるジョン・カーニー監督最新作。両親の離婚、いじめなどで人生どん底の少年がバンドを組み、ストリートや海辺でPV のゲリラ撮影を重ねるうちに、切ない恋と胸を打つ友情が加速していく、青春映画の新たな傑作です。当時ニューウェーブと革新的なMVが爆発的な人気を呼んだ 80 年代を舞台に、デュラン・デュラン、ザ・ジャム、ザ・キュア—など、80 年代のブリティッシュサウンドに乗せて描かれている本作は、当時青春時代を過ごしていた人はもちろんのこと、EDM 世代の若者にも、“音楽”によって未来を切り開く力強さに感動を覚えること間違いありません。

そして、もう一本は 7/22(金)に公開される『ヤング・アダルト・ニューヨーク』は、『イカとクジラ』(05)でアカデミー賞®脚本賞にノミネートされ一躍時代の寵児となり、近年では日本でもヒットを記録した『フランシス・ハ』が記憶に新しいノア・バームバック監督の最新作。ブルックリンに暮らす、世代の違うカップルたちのモラルや価値観のズレ、成功への夢と野心のぶつかり合いを、リアルかつユーモラスに描く本作は、ヒップスターたちのライフスタイルと最先端カルチャーを 80 年代のサウンドに乗せて贈る、大人たちの成長物語です。

こちらも、舞台は現代のNYでありながらも、劇中に使用される音楽はライオネル・リッチ—やザ・サイケデリック・ファーズ、『ロッキー』でもおなじみ、サバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」など、懐かしの 80’s サウンド。アダム・ドライバー演じるジェイミーのように、レトロな物も偏愛するブルックリンに生きるヒップスターたちの感性を象徴するような音楽使いに、ノア監督らしい洒落たセンスが光ります。
そんな両作の監督に共通するのは、ふたりとも 40 代。彼らが当時聴き馴染んだ 80’s ソングが本作では懐かしくもあり、新鮮にも聞こえるのは、次世代の映画界を担う両監督の手腕にほかなりません!
7 月に公開される『シング・ストリート 未来へのうた』と『ヤング・アダルト・ニューヨーク』、音楽も必聴な傑作を 2 本併せて是非、ご注目ください!

『シング・ストリート 未来へのうた』80’s ソング
・Rio / Duran Duran (1982)
・Town Called Malice / The Jam (1982)
・Inbetween Days / The Cure (1985)
・Maneater / Daryl Hall, John Oates (1982)
・Steppin’ Out / Joe Jackson (1982)

『ヤング・アダルト・ニューヨーク』80’s ソング
・All Night Long (All Night) / Lionel Richie (1983)
・The Ghost In You / The Psychedelic Furs (1984)
・Eye Of The Tiger / Survivor (1982)
・Waiting For A Girls Like You / Foreigner (1981)

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa