この度、松田龍平主演最新作、映画『ぼくのおじさん』が11/3(木・祝)に全国公開が決定しました。

おじさん役を松田龍平、おじさんを見守る甥っ子・雪男役には度重なる選考を見事勝ち抜いた大西の“ぼくとおじさん”コンビが、日本人が愛してやまない「家族」「恋」「旅」をテーマに、人に対する優しさや寛容さ、そして温かい心を伝える、21世紀版『男はつらいよ』の“寅さん”のような娯楽性の高い作品を生みだします!

原作は、「夜と霧の隅で」「揄家の人びと」等、日本純文学を代表する作品を発表する一方で、マンボウシリーズ等の児童エッセイ・小説などで絶大な人気を誇った北 杜夫。ユーモアセンスを遺憾なく発揮し、和田誠さんのイラストも併せて、今なお幅広い世代に愛され続ける同名作。

監督には、『天然コケッコー』(07)で第 32 回報知映画賞・最優秀監督賞を最年少で受賞して以降、『苦役列車』(12)、『もらとりあむタマ子』(13)、『味園ユニバース』(15)等、話題作を手掛け、独特な作風で映画ファンを魅了してきた山下敦弘。日本ロケにくわえ、約2週間にわたるハワイロケを敢行。昨年10月5日(月)都内にてクランクインし、10月23日(金)日本パート・クランクアップを経て、撮影場所をハワイに移し10月30日(金)ハワイ(オアフ島)編の撮影を開始。その後ハワイ島での撮影等を終え、11月15日(日)オールクランクアップとなりました。

◆マドンナには真木よう子!
松田演じるおじさんが一目惚れする、明るく太陽のようなマドンナ・稲葉エリー役には、真木よう子。山下監督とは、ドラマ「週刊真木よう子」(08)以来8年ぶりのタッグとなります。エリーはハワイ在住の日系四世のため、真木自身、映画では初めてとなる英語での長セリフに挑戦。現地の俳優とネィティブに話せるように練習し、ハワイでの撮影に臨みました。
 真木は、「ハワイに行く前はとても不安でしたが、最終日には帰りたくなくなってしまうほど満喫できました(笑)。ハワイの快晴続きの天気はもちろんですが、日本と違って空も広く、ただそこにいるだけで気持ちが朗らかになれました。」というほど、ハワイロケを満喫できたそう!

【真木よう子 (おじさんが一目惚れするマドンナ 稲葉エリー役) コメント】
エリーは典型的な“ザ・マドンナ”。これまで経験したことがないほどイメージのはっきりした役柄だったので、なるべく自分の色を出さず、監督の指示に従いながら台本に対して忠実に演じるよう心がけていました。エリーという女性に自分を近づけていく過程は難しくもありましたが、ハワイ育ちのカラッとした性格の彼女は演じていて楽しかったです。山下監督は、こちらの集中力が切れていると直ぐに見破ってしまう怖い監督なんです(笑)。でもそれだけ熱心であり、その情熱が現場にも伝わるので、緊張感のある雰囲気のいい現場を作り上げてくださる方ですね。松田龍平さんの演じたおじさんは、すごく素直で、見ているだけで面白い人!おじさんの役にぴったりだなって思います(笑)。

【山下敦弘監督 コメント】
一言で表すとエリーは、おじさんにとって“太陽”のような存在。そんなエリーを真木さんは全力で演じてくれました。芯があって明るい女性という“陽”の部分だけでなく、ハワイの日系四世であるという揺れ動くアイデンティティの“陰”の両方を真木さんは演じてくれて、僕も掴み取れていない複雑で繊細なエリーを見事に体現し、深みを増してくれました。とても真木さんらしいエリーになったと思います。

【脚本・企画 須藤泰司 コメント】
 エリーは原作にはないキャラクターですが、彼女を通じて原作の大切な部分でもある、太平洋戦争が始まって苦労した日系人の人々、戦争の爪痕の描写を映画に入れようと思いました。原作同様、それが押しつけがましくならない範囲で、エリーから日系人がたどった歴史が見えるような、覚悟ある女性にしました。彼女の存在によってぼくとおじさんのハワイでの珍道中だけでなく、ドラマとしても楽しめるように、王道のラブストーリーのおじさんのロマンスが生まれたと感じております。

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執筆者

Yasuhiro Togawa