今から250年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿。年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため、知恵と工夫と決死の覚悟で立ち上がり、ついに地域を立て直した住人たちがいた—。実在した穀田屋十三郎ら庶民9人が、藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を全住民に配る「宿場救済計画」を立て、奔走する姿が、現代によみがえります。

 造り酒屋を営むかたわら、宿場町の行く末を心から憂える主人公・穀田屋十三郎(こくだや・じゅうざぶろう)を演じるのは、阿部サダヲ。町一番の知恵者である茶師・菅原屋篤平治(すがわらや・とくへいじ)に瑛太。そして十三郎の弟で、吉岡宿一の大店・造り酒屋の浅野屋の主・浅野屋甚内(あさのや・じんない)には妻夫木聡。才能あふれる多種多彩な豪華キャストの競演も見どころです。

 重岡大毅さんの役どころは、阿部サダヲさん演じる主人公・穀田屋十三郎の息子・音右衛門。
幼い頃に母を亡くし、父と妹との3人暮らしの中、家業の造り酒屋を支えてきたしっかり者で、家のことよりも宿場町を救いたいと私財を投げ打つ父に、激しく反発する息子を演じます。

 重岡さんの時代劇映画への出演は『関西ジャニーズJr.の京都太秦行進曲!』(2013)、
『忍ジャニ参上!未来への戦い』(2014)に続く3作目。
阿部サダヲさんをはじめベテラン俳優陣との共演にあたり、期待と喜びのコメントが届きました。

重岡大毅(ジャニーズWEST)

豪華俳優陣、スタッフ、そして中村監督と共に、この作品に携われた事を嬉しく思います。 役どころは、阿部サダヲさん演じる穀田屋十三郎の息子の、音右衛門です。 しっかりものの音右衛門ですが、人の為に私財を投げ打つ父に、激しく反発します。 そんな音右衛門を精一杯、沢山の人に支えられながら演じました。 この作品は現代人が、忘れているかもしれない、大事な心を思い出させてくれる、素敵な作品だと思います。 是非劇場でご覧になって、沢山笑って、そのぬくもりを肌で感じて下さい!

■中村義洋 監督
重岡くんが演じたのは、嫌〜なヤツです。
でも重岡くん本人はいじられ上手の、本当にいいヤツで、
こんなんであの嫌なヤツを演じられるのかなと不安になりましたが、
カメラが回ると、実に、ものすご〜く、嫌なヤツになるんです。
これは重岡くんファンも重岡くんを嫌いになるに違いないな、と思いましたが、
そんな嫌なヤツも変わるわけで・・・そこに一縷の望みをかけて、
「嫌なヤツ・重岡くん」を観てもらえれば嬉しいな、と思います。

■池田史嗣 (松竹)プロデューサー 
今回の中村組はまさにオールスター、主演級勢揃いの錚々たるメンバーの中、
重岡さんは全く憶すことなく持ち前の明るさで現場にとけ込みつつ、
いざ本番では本来の天真爛漫さを封印し、
高い集中力で難役と向き合い、しっかりと期待に応えてくれました。
芝居勘が良く、度胸満点で魅力的、映画俳優としても大器であることは間違いない、と思います。
そんな重岡さんの勇姿、どうかお見逃しなく。

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執筆者

Yasuhiro Togawa