2014 年当時 17 歳でノーベル平和賞の最年少受賞者となった少女マララ・ユスフザイの素顔を描いたFOXサーチライトとしては初のドキュメンタリー映画『わたしはマララ』が 12 月 11 日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショーとなります。
『不都合な真実』でアカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞した、ドキュメンタリー監督のデイヴィス・グッゲンハイムが、15歳だったマララと友人がスクールバスで下校途中に銃撃された衝撃的な事件とともに、マララの出生、父ジアウディンがその名に込めた想い、そして今の彼女を追っていきます。
この度、ドキュメンタリー作品としては異例の劇中アニメーションシーンのカットを公開!

本作には、ドキュメンタリーとは全く正反対ともいえるアニメーションシーンがある。
グッゲンハイム監督は、「パキスタンについての報道を見ると、嫌なニュースを思い浮かべがちだ。だが、マララと彼女の父であるジアウディンが話す過去の思い出は素晴らしくて、まるで童話のように聞こえるんだよ!スワート渓谷の写真を見て、パラダイスのようだと思ったし、タリバンが来るまでは長く続く教育の伝統があった。そこで、タリバンに支配される前のユスフザイ一家の生活を描くために、美しく魅力に溢れたおとぎ話のようなアニメーションを使うことにしたんだ。」と話す。
マララは、アニメーションの演出に対して「このストーリーをさらに美しく、パワフルなものに見せてくれたところがうれしかったです。これはデイヴィスのスキルが私の家族のストーリーと結びついたものです。」と語っている。

パキスタンの山岳地帯は、日本が誇る名作アニメーションのモデルの一景とも言われており、本作で描かれる彼らの貴重な思い出や、彼女の名前の由来となった伝説が詩的に豊かに描かれるシーンは必見だ。温かく優しいタッチで描かれたアニメーションによって、観客はさらにマララとその家族に寄り添い、この物語に引き込まれるに違いない。

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執筆者

Yasuhiro Togawa