世界が固唾をのんで見守った奇跡の生還  語られなかった真実が今、初めて明かされる──!
2010年8月5日(現地時間)、100年間もの間、金と銅を算出してきた鉱山で大きな落盤事故が起き、33人もの男性鉱山作業員が地下700mに生き埋めになるという大事故が発生。衝撃的なニュースが、世界中を駆け巡った。チリの鉱山で落盤事故が発生し、33人の作業員が地中に生き埋めにされたのだ。深さはビルの200階、東京スカイツリーの高さに相当する、食糧と水の備蓄は3日分、誰もがその第一報を悲劇として受け止めた。ところが、17日目に生存が確認され、不眠不休の救助活動の末に、69日目にして全員が生還を果たした。ひとり目が地上に現れた瞬間の歓喜の映像は、今も鮮烈に全世界の人々の目に焼き付いているだろう。
しかし、日を追って過熱していった報道が伝えたのは、現代の奇跡のほんの一部にすぎなかった。酸素と食べ物が無くなっていくなか、いったいどうやって生き延びたのか? 33人の間で一度も争いはなかったのか? 迫り来る死の恐怖にどうやって打ち勝ったのか? 愛する夫や兄弟を励ますだけでなくチリ政府をも動かした家族の行動とは? そして、国際的な救助チームが試行錯誤の末に辿り着いた画期的な作戦とは? 700mという途方もない距離で隔絶された地上と地下で繰り広げられた数々の闘い・・・サバイバルの全貌が今、初めて明かされる──!

国際色豊かな実力派キャスト、オスカー常連のスタッフ勢!
今この時代を生き抜く力をくれる感動の実話を完全映画化!
オファーが殺到した映画化権を獲得し、鉱山作業員たちと彼らの家族、レスキュー隊員たちの全面的協力を得たプロデューサーは、『ブラック・スワン』で米アカデミー賞にノミネートされたマイク・メダボイ。『モーターサイクル・ダイアリーズ』で同賞にノミネートされた脚本家のホセ・リベーラが綿密な取材で原案を作成、『ダラス・バイヤーズクラブ』で同賞にノミネートされたクレイグ・ボーテンが脚本作りに加わった。監督はパトリシア・リゲン、音楽は先日飛行機事故で命を落とし、その才能を惜しまれた『タイタニック』でオスカーに輝いたジェームズ・ホーナー。衣装はオスカー・ノミネートのパコ・デルガド(『レ・ミゼラブル』)。アレックス・ヘニングとベン・グロスマンのオスカー受賞チーム(『ヒューゴの不思議な発明』)が視覚効果を監修した。

世界を股にかけて活躍する国際色豊かな実力派キャストが集まった。ハリウッドのトップスター、アントニオ・バンデラス(スペイン出身)が、どんな極限状況でもユーモアを忘れない愉快で心の広いマリオに扮する。作業員の弟の救出を粘り強く訴え続けたマリアを演じたのは『イングリッシュ・ペイシェント』で米アカデミー賞に輝いたフランスを代表する女優ジュリエット・ビノシュ(フランス出身)。地上の現場で指揮をとった若き指揮官、ロレンス・ゴルボルン鉱山大臣を演じたのはロドリゴ・サントロ(『300〈スリーハンドレッド〉』)(ブラジル出身)。その他、ボブ・ガントン(『アルゴ』)、ガブリエル・バーン(『エネミー・オブ・アメリカ』)ら映画ファンなら見逃せない実力派俳優たちが、地上でも繰り広げられるドラマをリアルに熱演。ひたすら待ち続ける家族と、挫折を繰り返すレスキュー隊員らの激しい葛藤に、心を揺さぶられずにはいられない。
今この時代を生きるために必要な、勇気・希望・知恵・絆・愛と友情──そのすべてがここにある!

アントニオ・バンデラス 主人公 マリオ・セプルベダ役
「5年前、私を含めた何百万人もの人がこの事故にくぎ付けになった。それは、あの鉱山の中で69日間もの長い間生活し、無くなっては困るもの、例えば水や食料、子供たちの眼差し、妻の瞳、そして命の価値を映し出していた
からだ。毎日あって当たり前のものが無くなるという状況を、人々は想像しただろう。

鉱山作業員33人にそれぞれの物語があり、地上で救出に当たった人たちや救出を待つ家族にも、全てが信じられないほど感動的なストーリーがあったはずだ。映画では全てを描くことはできないが、チリ人の協力性と団結力を忠実に伝えなければならないと思っている。

「マスク・オブ・ゾロ」は実在するヒーローではありません。でも、チリの鉱山作業員は実在するヒーローだ。そしてその仲間たちも実在する。そのことを私はこの映画で伝えたいと思っているのです。」

マリオ・セプルベダ チリ鉱山作業員 実在の人物

「この事故が20年前に起きていたら、おそらく私たちは救出されなかっただろう。今回の救出劇は、妻と家族や友人たちの努力と報道機関が起こした奇跡だ。私は地上にいる人たちの映像を見るたびに、今でも涙が止まらない。昼間はとても暑く、夜はとても寒い砂漠で苦しんでいた家族のことを思い出すんだ。

この奇跡が映画化されるということは、チリ人のチームワーク、特に逆境での団結力を全世界に伝えることができる。本当に、夢のようだよ。」

マイク・メダボイ プロデューサー
『シャッター アイランド』、『ブラック・スワン』などを製作。17歳まで10年間スペイン語を操りチリで生活。文化に精通している。

「実際にチリに住んでいたという経験が役立ち、この映画の映画権を獲得できた。チリの鉱山作業員たちにロスで会うことができたが、心が広くユーモアに溢れ、博識な彼らを目の前にして、まるで17歳のときに時間が遡ったような気がしたよ。この作品のストーリーは『わが谷は緑なりき』と『アポロ13』を組み合わせたような、サバイバルの勝利を描いている。作業員だけではなく家族と国にまたがるとても大きなストーリーで、最初に考えていたものよりずっと深いものになったんだ。」

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa