松竹配給にて12月12日(土)より公開となります、山田洋次監督の83作目となる最新作『母と暮せば』。1948年8月9日、長崎で助産婦として暮らす母のもとへ、3年前に原爆で亡くしたはずの息子がひょっこり現れる。楽しかった思い出話や、残していった恋人の話をして過ごす二人の日々を描いた、山田監督が初めてつくる、やさしく泣けるファンタジーです。作家・井上ひさしさんが、広島を舞台に描いた『父と暮せば』と対になる作品を、長崎を舞台につくりたいと発言していたことを井上さんの三女・麻矢さんを通じて知った山田監督が、終戦70年となる今年、その井上さんの想いに捧げ映画化にのぞみます。そして、母・伸子役に吉永小百合、息子の浩二役に二宮和也、浩二の恋人・町子役に黒木華という理想的なキャスティングが実現しました。
そしてこの度、文/山田洋次 絵/森本千絵により絵本「母と暮せば」が講談社より11月19日(木)に発売されることと決定しました。

「母と暮せば」絵本概要
松竹120 周年記念映画『母と暮せば』(山田洋次監督作品)を大人向けに絵本化!文は山田洋次監督自身が、絵は先端アーティストの森本千絵がかき下ろし、実写映画とはまたひと味違う独自のファンタジー世界が広がります。 1945 年8 月9 日、長崎の原爆で一瞬にして世を去った医学生の浩二。三回忌を迎えたその朝に、幽霊になった彼が母・伸子の前に
突然姿を現します。愛する息子を抱きしめようとする母でしたが、その腕は息子の身体をすり抜けていきます。それでも再会を心から喜び合う二人。その日から息子・浩二は毎晩のように伸子の前に現れ、思い出話やかつての夢を語り、母親を慰めます。しかし、そんなある日、生前浩二の恋人だった町子のことに話が及ぶと……。戦争、原爆、その末の死という“地獄” を味わいながらも、愛と慈しみ、ユーモアを絶やさない2つの魂の物語。

【山田洋次】
映画監督、脚本家。1931年生まれ。国民的大ヒット映画「男はつらいよ」シリーズ(全49 作)ほか、『幸福の黄色いハンカチ』、「学校」シリーズ、『たそがれ清兵衛』、『おとうと』、『東京家族』など数々の名作を生み続けている。日本アカデミー賞最優秀監督賞3 度のほか、国内外での受賞多数。2012 年に文化勲章受章。

【森本千絵】
goen°主宰、コミュニケーションディレクター。1976 年生まれ。武蔵野美術大学卒業後、博報堂入社。2006 年に史上最年少で東京ADC会員となる。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科客員教授。日経ウーマンオブザイヤー2012・準大賞ほか受章多数。著書に『アイデアが生まれる、一歩手前のだいじな話』、絵本『おはなしのは』などがある。

絵本の情報
◆発売日:2015年11月19日 ◆A4判 40ページ ISBN:978-4-06-219848-6 ◆講談社 ◆定価:本体1,800円(税抜き)

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執筆者

Yasuhiro Togawa