2016年1月31日(土)より公開となります安田顕主演の話題作『俳優 亀岡拓次』にて大ベテランから超個性派、若手イケメンまで錚々たる俳優が集った豪華キャスト陣の発表が行われた。

本作主演の安田顕は、今「日本一チケットが取れない」といわれる人気演劇ユニットTEAM NACSのメンバーにして、硬軟男女(!)演じ分け、ただいま映画にドラマ・舞台とひっぱりだこの個性派俳優。今年に入り映画だけでも『龍三と七人の子分たち』『ビリギャル』『新宿スワン』と大ヒット話題作に立て続けに出演、映画『小川町セレナーデ』TVドラマ「問題のあるレストラン」の女装も大きな話題となりました。昨今の脇役俳優ブームの中で、今、最も注目を集める俳優・安田顕が“脇役”で待望の映画主演に挑みます。

安田が演じるのは、TVでも映画でも、時代劇でもドラマでも、見かけたことある役者。見かけたことはあるけど・・・それがどこだったか、何という作品だったか、いわんやぱっと名前が思い浮かぶこともない・・・という脇役俳優・亀岡拓次。泥棒、チンピラ、ホームレス・・・演じた役は数知れず。大作(の脇役)から自主映画(の脇役)まで、声がかかる限りどこにでもどんな役でも駆けつける、監督から重宝される俳優です。
そんな俳優・亀岡拓次が撮影現場で出会うのは、個性的な面々ばかり。

公開決定の情報出し後にSNS上などでは“作品の公開が楽しみだ”という声のほかに“共演者は誰だろう”という声も多数あがり、注目をあつめておりました。

今回発表させていただくのは、亀岡がロケ先の居酒屋「ムロタ」で出会い恋に落ちる安曇(あづみ)を演じる麻生久美子、亀岡の俳優仲間・宇野泰平を演じる宇野祥平、亀岡が参加するVシネの監督・山之上(やまのうえ)を演じる新井浩文、インディーズ映画の監督・横田(よこた)を演じる染谷将太、亀岡が参加した作品の主演をつとめるイケメン人気俳優・貝塚トオル(かいづかとおる)を演じる浅香航大、亀岡行きつけのスナック・キャロットのママを演じる杉田かおる、亀岡のマネージャー・藤井役の工藤夕貴、亀岡が初舞台を踏むことになる陽光座の座長で大女優の松村夏子(まつむらなつこ)を演じる三田佳子、日本映画の重鎮・大御所古藤(ふるどう)監督を演じる山?努の9名です。

日本映画界を背負ってきた超ベテラン大御所俳優から、欠かすことのできない超個性派バイプレイヤー、これからの邦画界を背負う新鋭から、演技派イケメンまで、錚々たる豪華キャスト陣が集結しました!!
この一癖も二癖もあるキャストが演じる個性豊かなキャラクターと安田顕演じる亀岡拓次がどんな絡みをみせるのか?6年ぶり、待望の長編新作が公開になる横浜聡子監督がどのように料理したのか!?監督の独特な発想・着眼点で生み出すキャラクターたちをこのキャストたちがどう演じたのか!?

◆キャスト・プロフィール コメント
■麻生久美子(居酒屋ムロタ 室田安曇 ロケ先の居酒屋で出会う亀岡が恋に落ちる女性)
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監督は、前と変わらず妥協しない姿がとてもカッコよくて素敵で、その姿が見られただけで幸せでした。私の撮影はすぐ終わってしまいましたが、居心地が良く楽しかったです。(安田顕さんは)リアリティを追求する役者さんだなと思いました。お酒を飲んでいるシーンでどんどん酔っていく姿が亀岡さんにしか見えず、素敵だなと思いました。

1978年6月17日生まれ、千葉県出身。今村昌平監督『カンゾー先生』(98)にヒロインに抜擢され、第23回報知映画賞と第22回日本アカデミー賞にて最優秀助演女優賞を受賞。その後も『夕凪の街 桜の国』(07)で第32回報知映画賞最優秀主演女優賞、第62回毎日映画コンクール女優主演賞、第50回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞。2009年には「マレーヒルの幻影」で初舞台を踏んだ。横浜監督とは映画『ウルトラミラクルラブストーリー』(09)、100sのPV「モノアイ」(09)に続き3度目の出演となる。

■宇野祥平 (俳優 宇野泰平 亀岡の俳優仲間)
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横浜組に参加するといつも映画を超えて自分自身のことも考えさせられます。普段、他人のことをわかろうとしてしまう自分がいますが、他人どころか自分のことも全然わからないということを突きつけられます。とても大事な時間でした。安田さんが劇中の関係性を撮影外でも作ってくれたので、もしかしたら僕だけが知っている安田さんの印象は俳優亀岡拓次そのままなのかもしれません。

1978年2月11日生まれ、大阪府出身。これまでに100本以上の映画に出演。主な出演作に『超・悪人』(11)『ぼっちゃん』(13)『わたしのハワイの歩きかた』(14)『深夜食堂』(15)など。公開待機作に『64‐ロクヨン‐前編/後編』(16)など。

■新井浩文(山之上監督 Vシネ監督)
コメント>
幸薄そうな顔の横浜監督が、結婚できたと聞いてほっとしました。

1979年1月18日生まれ、青森県出身。映画『青い春』(02)で高崎映画祭最優秀新人男優賞を受賞。近年の映画出演作に『アウトレイジ ビヨンド』(12)、『赤い季節』(12)、『永遠の0』(13)、『春を背負って』(14)、『百円の恋』(14)、『寄生獣 完結編』(15)など。
公開待機作に『さようなら』(11月公開)、『星ヶ丘ワンダーランド』(16年公開)他がある。

■染谷将太 (横田監督 インディーズ監督)
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現場には1日の参加でしたが、横浜さんが意図せず作り出すあの現場の空気感は忘れません。っあ、横浜さんの映画の匂いがするって思いました。安田さんは、シャイだけど打ち解けるととてもダンディでお茶目なヤスケンさんが出てくる。(打ち解けるまでに約2年かかりました)またゆっくり呑みましょう。

1992年9月3日生まれ。東京都出身。子役として活動を始め、09年『パンドラの匣』で長編映画初主演。11年『ヒミズ』で第68回ヴェネツィア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。2012年には『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(11)『ヒミズ』(12)『悪の教典』(12)で映画新人賞を数多く受賞。その他の主な映画出演作は、『WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜』(14)、『寄生獣』(14)、『さよなら歌舞伎町』(15)、『寄生獣 完結編』(15)、『ストレイヤーズ・クロニクル』(15)、『映画 みんな!エスパーだよ!』(15)など。

■浅香航大 (イケメン人気俳優 貝塚トオル 亀岡が参加した作品の主演俳優)
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とても面白い本だと思いました。横浜監督の穏やかで独特な雰囲気から溢れ出る情熱的な気持ちをヒシヒシと感じました。この作品に参加できた事をとても嬉しく思います。

1992年8月24日生まれ、神奈川県出身。映画デビューは、『桐島、部活やめるってよ』(12)。2014年、NHK連続テレビ小説「マッサン」の鴨居英一郎役で注目を集める。映画出演作に『悪の教典』(12)『カノジョは嘘を愛しすぎてる』(13)『脳漿炸裂ガール』(15)『五つ星ツーリスト THE MOVIE 究極の京都旅、ご案内します!!』『桜ノ雨』(2016年春公開予定)がある。

■杉田かおる(スナックキャロット ママ 亀岡行きつけの店のママ)
コメント>
横浜監督は、感性が素晴らしく繊細なのに大胆で隅々まで演出が生き生きしていてとても新鮮でした!安田さんとは以前舞台でもご一緒させて頂いたのですが、とても真面目で真摯な姿勢で役に取り組んでいらっしゃるところと底抜けに明るいところが北海道の大地を彷彿とさせる素晴らしい俳優さんだなぁと思います!

1964年11月27日生まれ、東京都出身。7歳の時に子役としてデビュー。1979年に放送された「3年B組金八先生」(第1シリーズ)では、妊娠する中学生(15歳の母)を演じ、話題を集めた。近年の出演作に『女たちの都〜ワッゲンオッゲン〜』(13)、『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』(13)など。

■工藤夕貴(藤井 亀岡のマネージャー役)
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私は横浜聡子監督が好きだ!映像から溢れる独特のオフビート、そこはかとなく子供が唇を突き出して拗ねているようなその世界観には、シュールで荒廃した空気が漂っている。それなのに、なぜだか温かい気持ちになる。監督がちあきなおみの歌を歌うその声も好きだ!私が男なら監督と結婚したい…?!とさえ思っている。この作品にも監督の愛がある。そして私はその中に新しい自分を探しているのだ。

1971年1月17日生まれ、東京都出身。84年『逆噴射家族』で映画デビュー。その後『台風クラブ』(85)に出演。その体当たりな演技で女優として国内外で注目を集めた。以降、海外へも活躍の場を広げ、『ミステリー・トレイン』(89)、『ヒマラヤ杉に降る雪』(00)などに出演。『戦争と青春』(91)では、日本アカデミー賞主演女優賞を受賞。近作では、『SAYURI』(05)、『佐賀のがばいばあちゃん』(06)、『ラッシュアワー3』(07)、『リミッツ・オブ・コントロール』(09)、『座頭市 THE LAST』(10)、『カラカラ』(13)、『この国の空』(15)。横浜聡子監督作品には『りんごのうかの少女』に続いて2作目の参加。

■三田佳子 (陽光座座長 大女優 松村夏子 )
コメント>
(横浜監督は)作家であり演出家でもある横浜監督は、鋭い感性で、確固たる独自の世界を持っていらっしゃる。一方で女性らしい細やかさと柔らかさで、懐深く私の女優人生をまるごと受け止めて頂けた思いが致します。ご一緒できて、ほんとうに嬉しかった。作品の完成を、心から楽しみにしています。
※(安田顕さんは) よくぞ、揉んでくれたわね(笑)安田さんが「俳優 亀岡拓次」を演じているのか、「俳優 亀岡拓次」が安田さんの身を借りてそこにいるのか。衣裳合わせで初めてお会いした時から、オンもオフも、ほんとうに自然体で役に集中し続けていらっしゃったのが印象的でした。また、ご一緒したいですね。

1941年、大阪府出身。60年、東映に入社し『殺れてたまるか』のヒロイン役でスクリーンデビュー。以後、『街』『廓育ち』『昭和残侠伝』ほか、日本映画全盛期を代表するスター女優のひとりとして、在籍中60本以上の作品に出演。その後、「外科医・有森冴子シリーズ」や大河ドラマ「いのち」「花の乱」などのTV、「雪国」「夢千代日記」などの舞台でも幅広く活躍。日本アカデミー賞最優秀主演女優賞・ブルーリボン賞・田中絹代賞・芸術祭賞等賞歴多数。14年には旭日小綬章を受賞。
芸能生活55周年となる今年も、初のディナーショーや舞台「ファウスト」「かたき同志」、大河ドラマ「花燃ゆ」の出演等、話題作が続く。

■山?努 (古藤監督 大御所監督) 

1936年、千葉県出身。59年、文学座に入団。60年に『大学の山賊たち』(岡本喜八監督)で映画デビュー。『天国と地獄』(63)『赤ひげ』(65)「影武者」(80)といった黒澤明監督作品、『お葬式』(84)『マルサの女』(87)などの伊丹十三監督作品に出演し、日本を代表する演技派俳優に。07年、旭日小綬章を受章。『刑務所の中『(02、崔洋一監督)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04、行定勲監督)、『おくりびと』(08、滝田洋二郎監督)、『キツツキと雨』(12、沖田修一監督)、『藁の盾』(13、三池崇史監督)など、話題作に出演。最新作は『駆け込み女と駆け出し男』『日本のいちばん長い日』(15)。

◆スタッフ・プロフィール
■横浜聡子(監督・脚本)
1978年、青森県生まれ。横浜の大学を卒業後、東京で1年程OLをし、2002年に映画美学校で学ぶ。卒業制作の短編『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』が2006年CO2オープンコンペ部門最優秀賞受賞。長編1作目となる『ジャーマン+雨』を自主制作。翌2007年、CO2シネアスト大阪市長賞を受賞。自主制作映画としては異例の全国劇場公開される。2007年度日本映画監督協会新人賞を受賞。2008年『ウルトラミラクルラブストーリー』(出演:松山ケンイチ、麻生久美子)を監督、トロント国際映画祭他、多くの海外映画祭にて上映された。松山ケンイチが第64回毎日映画コンクール男優主演賞など受賞、作品がTAMA CINEMA FORUM最優秀作品賞を受賞、多くの評価を集めた。2011年には短編映画2作品『真夜中からとびうつれ』(出演:多部未華子、宇野祥平) &『おばあちゃん女の子』(出演:野嵜好美、宇野祥平)。2013年は「りんごのうかの少女」(出演:工藤夕貴、永瀬正敏)が、ロンドンで開催された第21回レインダンス映画祭では横浜聡子特集上映で上映された。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=54095

執筆者

Yasuhiro Togawa