『猫侍』シリーズの映画化第2弾となる『猫侍 南の島へ行く』の台湾プレミアイベントが、台北の人気シネコン・アンバサダーシアターで7月25日(現地時間)に行われ、主演の北村一輝が台湾に駆けつけ、現地ファンから熱烈な歓迎を受けた。

本イベントは、7月23日に行われた韓国に続き、2度目のアジアでのプレミアになった。舞台あいさつが行われる映画館400席のチケットは発売開始からわずか40秒で即完。北村が登場すると「(日本語で)北村さ〜ん!」のかけ声で場内は興奮と熱狂に包まれた。

北村は過去に訪台した経験はあるが、公のイベントに出るのは今回が初。趣味で1年半ほど学んだという中国語で自己紹介をしたほか、「小籠包を食べに行きたいです」と話すと会場からは感嘆の声が上がった。また、「ハウカンマ(面白かった?)」と中国語を交えながら挨拶すると、ファンから「おもしろかった!」と日本語で合いの手が入り、「チャンダマ?(ほんと?)」と聞き返すと会場から大きな拍手と歓声があがった。

『猫侍 南の島へ行く』については「世の中の映画はCGなどを使ったりどんどん先に進もうとしていますが、なにかを忘れているような気がします。猫のダンスでごまかしたところもありますが(笑)、本来の娯楽映画らしい、分かりやすい、家族揃って観てもらえる映画を作ったつもりなので、少しでも笑って、楽しんでいただければ嬉しいです。先日もニューヨークの映画祭に招待されましたが、怖い顔をした侍と可愛い猫がいて、侍はほとんど喋らないのに、アメリカでも観てくださる方がイスから転げ落ちるくらいウケているんですよね。こういう気楽に楽しめる映画が増えたら面白いなと思うんです」と語った。

また、北村は台湾でも作品を撮影したいと語り、台湾映画について話が及ぶと「ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督が好き」とラブコールを送った。 ホウ監督の作品のような芸術性が高い台湾映画が好きだと語る北村。監督の最新作『黒衣の刺客』(刺客聶隠娘)に出演した友人の妻夫木聡から、監督と仕事をすると連絡をもらっていたエピソードを明かし、「羨ましい」と本音をもらす場面もあった。台湾には優秀な監督が多く、「熱がある」と話し、現地のスタッフと仕事をしてみたいと希望を示した。

先日、アイドルグループSMAPのメンバー、木村拓哉が台湾観光PRフィルムに出演したことに関し、観光大使を務めたいか聞かれると「台湾に来れるの」と記者に逆質問し、再訪台を期待する心境をのぞかせていた。

最後に北村は「こんなに盛り上がって、逆に気分をよくして頂いてありがとうございました。台湾でこの映画が人気になればまた、台湾に来れるかなと思っております。他の台湾の映画にも出演できるかもしれません(笑)。仲のよい友達や、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に映画を観に行く時間を作って頂きたいと思います。なによりこんなに温かく皆さんに迎えて頂いたことを日本のみんなに伝えたいと思います。次回の「猫侍」は台湾と日本の合作で作れるかも知れませんね!」と笑顔を見せ、台湾から温かく迎えられたことについても感謝の気持ちを述べた。

台湾では昨年公開した前作「猫侍」が7週連続1位を獲得!台湾での『猫侍』人気・北村一輝人気は高く、『猫侍 南の島へ行く』は台湾で7月31日より世界最速公開が決定し、大規模公開も予定されている。なお、韓国と香港での配給も決定しており「猫侍」旋風が海外でも吹き荒れている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa