ノルウェーの首都、オスロで一流のバレエダンサーを目指す3人の少年たちの、夢と友情の4年間を追った青春ドキュメンタリー『バレエボーイズ』が8月29日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンほかにて公開となります。

本作を一足先にご覧いただきました日本を代表するプリンシパル(国内外のバレエ団で主役を踊る最上位クラスのダンサー)の方々よりコメントが到着しました。

<プリンシバル コメント>  *敬称略・順不同

私もバレエ以外の道は考えたことがなかった。
何かを諦めたり、犠牲にしたりすることは当たり前だし、必要なことだと思っていた。
彼ら3人は、自分がどう生きたいのか悩みながら今日も踊っている。
ルーカスの顔とからだがどんどん変わっていくのが、微笑ましくも、なんだか切ない。

米沢唯 (新国立劇場プリンシパル)

ひとつの道を極めるということは苦しいことの方が多いかも知れない…。
プロのバレエダンサーになれるのはほんの一握り。そのほとんどは生まれ持った才能で決まってしまう厳しい世界。でも、どんなに才能に恵まれていても努力なしには一流にはなれない。
葛藤し、迷いながらもバレエに打ち込む若者たちの姿は、昔の自分を見ているようでした。

湯川麻美子(元新国立劇場プリンシパル)

オスロのバレエ学校で学ぶ彼らを見て、私もモナコのバレエ学校で過ごした日々を思い出して懐かしくなりました。バレエ学校の仲間というのは友達でもあり、ライバルでもある難しい関係だけど、彼らは“バレエ愛”というもので繋がっていて、そこはきっといつまでも変わらないと思います。
少年たちを追い続けたカメラは、少年たちのバレエに対するまっすぐな心、バレエに没頭する彼らの顔つきの変化までをとらえ、私も彼らの成長を追うことが出来て嬉しかったです。映画を観て、彼らのこれから歩む道も応援したいと思いました。

上野水香(東京バレエ団プリンシパル)

少年時代の自分と3人を重ね合わせながらこの映画を見ていました。はじめて女性をサポートしたときの照れくささ。オスロからロンドンに出て行くルーカスの姿には、生まれ育った京都から東京に出てきたときの不安感と、それを上回る“バレエが上手くなりたい”という強い想いが蘇ってきました。3人のダンサーたちがたどる道のりをぜひ皆さんにも体感していただきたいです。

柄本弾 (東京バレエ団プリンシパル)

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執筆者

Yasuhiro Togawa