生物の進化は遺伝子混合(ハイブリッド)の歴史から創られてきた、人類もまたそうだったのか・・・。そんな奇想天外なSF特撮映画『THE HYBRID 鵺の仔』を2015年7月25日(土)より「ヒューマントラストシネマ渋谷」にて夏休み公開する。

日本映画史上「鵺」を題材とした映画といえば『悪霊島』(1981年公開)のキャッチコピー「鵺の鳴く夜は恐ろしい・・・」があまりにも有名。しかし「鵺」そのものが登場する映画はこれまでなかった。本作は、平家物語にも登場する日本古来の怪物「鵺」を特殊メイクによって造型化することにチャレンジした、初めてのSF特撮映画作品となる。

特殊メイクのトップランナーである梅沢壮一による「鵺」の特殊メイク&造型は、斬新なアイデアによりハリウッド映画にも劣らない仕上がり。人間からモンスター「鵺」に変貌して行くメタモルフォーゼ(変身)のシーンは、特殊メイク技術を駆使した日本有数の見ごたえあるシーンの一つとなっている。

「鵺」をモチーフにした物語は、ロケ地となった万座温泉に現代でも生息する野鳥トラツグミとともに古くから伝わる「鵺信仰」に翻弄される男と女の愛憎劇としてはじまる。伝説の「鵺」がモンスターとなって出現し、「鵺」を捕獲しようと対峙するUMA(未確認動物)雑誌の編集長が登場。

そのストーリーの根本部分に作家ゼカリア・シッチンの「古代宇宙飛行士=人類起源説」を据えることで、思いもよらない奇想天外な方向へと物語は展開していく。出演は、「鵺」モンスター役として柴田光太郎が自らスーツアクターに挑戦。更に「鵺」と対峙する、UMA雑誌の編集長役には、新星の如くハリウッド映画『ウルヴァリン:SAMURAI』『GODZILLA』でデビューした、山村憲之介が日本映画初主演。

W主演として日本カナダ共同製作映画『アンを探して LOOKING FOR ANNE』主演の石橋穂乃香。他にも国際映画祭で知られる女優の黒沢あすかや大島葉子、期待の遅咲き個性派新人女優ともこ、そして特別出演として今年芸能生活45周年を迎える研ナオコらが脇を固める。

■『THE HYBRID 鵺の仔』あらすじ
皆既月食の夜に差し出される生贄=鵺信仰が色濃く残る秘境の地・鵺ヶ淵温泉郷にまつわるミステリー。
娘のチアキ(石橋穂乃香)は、母ヨシコ(黒沢あすか)が経営する温泉郷・鵺ヶ淵へ里帰りする。チアキの父は12年前、母に想いを寄せる男、澤津久森(柴田光太郎)によって殺されていた。同じ頃、辺鄙な山奥にある洋館では未確認生物UMAを専門に扱う三流誌の編集長・京極(山村憲之介)が般若心経に身を包み、源頼政の弓を武器にUMA狩りを行っていた。UMAをハンティングして洋館のマダムに差し出すためだ。マダムは、新鮮な怪物を食べ続ける事で若さを保ち続ける謎の老女。マダムはいう「早く鵺を目の前に差し出せー」と。鵺は、古くは古事記に登場する日本古来のUMA。顔は猿で体は狸、手足が虎で尻尾は蛇。そんな化物の血を引く人間が生存しているといわれる秘境、それが鵺ケ淵であった・・・。

■映画『THE HYBRID 鵺の仔』公式サイトと、Facebook「UMAデラックス編集部web」
http://www.benten.org/nue/

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執筆者

Yasuhiro Togawa