全世界で大ヒットを続ける『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の日本公開まであと一週間に迫った。今回、映画のもうひとつの主役ともいえる”MADな車たち”を一堂に紹介する特別影像が解禁となった。

ヴェルディのレクイエムに導かれて、砂漠に浮かびあがる車群が迫る映像と共に幕を開け、様々な車が砂漠を駆け、オートバイが宙を舞う圧倒的な映像のオンパレードだ。
「本作では、崇拝の印に”V8″サインをする」とジョージ・ミラーが語り始める。インターセプターでもV型8気筒エンジンを搭載することで、車の加速度はMAXとなる。この映画の代名詞ともいえるのが、その”V8″だ。そして凶悪な支配者ジョーの傘下には、全身白塗りのウォー・ボーイズたちが仕える。短命を宿命づけられた彼らは、凶悪なボスによって洗脳され支配されている。そして戦いになると、ドライバー、射手、棒飛び隊など各役割をもってマッドな車に乗り込み戦列に加わるのだ。

「車は権力の象徴だ」こう切り出すのは、美術を担当したコリン・ギブソン。「この世界では、V8エンジンと銃を手に入れたら命が延びる」と、ジョージ・ミラーが創り出した世界観を説明する。リアル描写を求めた監督は「昔ながらの撮影をした。本物の車と人間で」と語る。

フュリオサ役のシャーリーズ・セロンは「全編がカーチェイス」と目を輝かせる。「車が凝っていた。それぞれの車にはっきり特徴がある」と語るのは新マックスとなったトム・ハーディ。その言葉通り、フロントを幾重にも加工した車から、ハリネズミ、フュリオサが乗る巨大なウォー・タンク、そしてイモータン・ジョーの権威を示すギガ・ホースなどが紹介されていく。

「横転や衝突や銃撃戦を実際に描くため、合計130台の車を作った」とコリン・ギブソンが続ける。
マックスの愛車で本作のシンボルでもあるインターセプターが颯爽と走り、太鼓とギターで巨大スピーカーから爆音を鳴らすための巨大なドラム・ワゴン。バンジー・ジャンプの紐に吊されたドゥーフ・ウォリアーのダブルネック・ギターからは火が噴き出し軍団をあおり続ける。
続いて登場するニコラス・ホルトは「車が轟音で疾走し、誰もが興奮している。演技じゃなく実際にゾクゾクした」と、驚きと興奮を隠さない。

コリン・ギブソンが「文明崩壊後の世界なら、どう車を作るかを考えた。食うか食われるかで物資が乏しい。結局は強い者が勝つ」と結ぶ。石油も、水も尽き駆けた世界。その弱肉強食を生き抜くために考え尽くされたMADな車たちが疾走するときは刻一刻と近づいている。

100台を越える車がノンストップのカーチェイスを繰り広げる映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は、いよいよ6月20日(土)より日本公開を迎える。

特別映像
http://youtu.be/Mzw9QasIvjs

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執筆者

Yasuhiro Togawa