原作は芥川賞作家・高井有一による同名小説、1983年に出版され谷崎潤一郎賞を受賞しました。戦争という時代を戦場ではなく、庶民の暮らしを繊細にそしてリアルかつ大胆に描かれた物語です。また、本作は日本を代表する脚本家・荒井晴彦の18年ぶりの監督作です。

この度、7月9日(木)’19日(日)、ニューヨークのJAPAN SOCIETY(ジャパン・ソサエティ /会場:333 East 47th Street New York, NY 10017)で開催される北米最大規模の日本映画祭「JAPAN CUTS 2015(ジャパン・カッツ)」にて、本作の上映が決定しました。

また本作品で主演の二階堂ふみの母親・蔦枝役を演じた工藤夕貴、そして荒井晴彦監督が登壇致します!ハリウッドや海外作品でも活躍をしてきた女優の工藤夕貴が、日本の終戦70周年記念作品を背負い、アメリカの観客たちの元に再び姿を見せます!

7/18(土) 工藤夕貴+荒井監督の舞台挨拶&ティーチイン
近年では『共喰い』(13)、『さよなら歌舞伎町』(15)等の脚本を担当し、日本を代表する脚本家のひとりとして活躍する荒井晴彦監督は、世界からも注目を集めています。
処女作『身も心も』から18年ぶり、そして構想30年という監督作に映画祭側が大変興味を示し、選出が決定しました!
今回は荒井監督が脚本を担当した『海を感じる時』(14/脚本) の上映も決定しました!2015年、NYで荒井晴彦ワールドが旋風を巻き起こします!

≪ジャパン・カッツ≫2007年より毎年夏にジャパン・ソサエティで行なわれる日本映画を主に上映する北米最大の日本映画の祭典。
過去1年間に日本で公開された作品や、最新の話題作を英語字幕付きで上映。
近年では短編長編合わせて20—30本の作品が期間中に上映され、4万人もの観客が詰め寄せる人気のイベントとなっています。
これまでの来場ゲストは、行定勲監督、西川美和監督、豊田利晃監督、園子温監督、役所広司、二階堂ふみ、北村一輝など。
JAPAN SOCIETY : http://www.japansociety.org/

《ジャパン・カッツ登壇 工藤夕貴コメント》
この国と日本人が激動した終戦の日。あの夏の日からもう70年も経ちました・・・今は、戦争をテレビや映画だけでしか知らない人ばかりの世の中になり、新たな観点から戦争を見つめる時代に入ってきているのかもしれません。
映画「この国の空」は、別視点で戦争を見つめた不思議な作品です。人は、どんな時にでも人を愛さずにいられない生き物です。その“人間”をテーマとした戦争映画がアメリカで公開になる。
なぜゆえに人は戦うのでしょうか?そして、人の愛も時折、戦争に似ている部分を持つのかもしれません。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=53090

執筆者

Yasuhiro Togawa