おっきな母性で皆を包む、ちょっと破天荒な母の〝終活″には、笑いと涙と、秘密がありました。
会う人すべてを包みこむ、でっかい母性の持ち主・双葉。ある日突然、余命宣告を受けた彼女には、絶対にやっておくべきことが4つあった。失踪した夫を連れ帰り、休業していた家業の銭湯を再開させること、気が優しすぎる娘を独り立ちさせること娘をある人に合わせること、そして4つ目は、家族も知らない双葉だけの秘密だった——

宮沢りえ主演、自主製作『チチを撮りに』が、ベルリン国際映画祭他、国内外10を超える映画祭で絶賛された中野量太監督の商業用長編デビュー作となる本作『湯を沸かすほどの熱い愛』。
中野監督自身が手掛けるオリジナル脚本に強く惹かれ出演を決めたのは、『紙の月』で東京国際映画祭・最優秀女優賞、日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞他、2014年の賞レースを総なめにし、名実ともに日本を代表する女優・宮沢りえ。
優しさと強さを持ち、会う人すべてがその大きな母性に包まれてしまう〝おかあちゃん″であり、人間らしい弱さもある主人公・双葉という難役を彼女がどう演じるのか、期待せずにはいられません。

その娘役には初共演となる杉咲花
そして、〝おかあちゃん″に愛され、弱い自分に立ち向かい、病に侵された母を今度は強く支えていく娘・安澄を演じるのは、日経トレンディが選ぶ2015年の顔に選出され、今最も注目の若手女優・杉咲花。
『湯を沸かすほどの熱い愛』は、初共演となる2人が演じる母娘の熱い想いに、笑って泣いて胸が沸騰するほど熱くなる、家族の物語です。

ーーー宮沢りえさんコメント
中野監督の想いのこもった脚本に私の心も沸かされました。
そして、素敵な共演者の方々と、この作品に携われる喜びをガソリンにし、タイトルに負けないくらい燃え尽きたいと思います。

ーーー杉咲花さんコメント
Q脚本を読んでの感想
脚本を読ませていただいて、私がこの作品に関わることができるということにとても嬉しく思いました。

◎宮沢りえさんと共演するにあたっての想い
A.脚本を読みながら、“お母ちゃん”のセリフがどんどん、りえさんの声として身体に響いてきました。
素敵なお母ちゃんの娘になることができて、光栄に思います。

Q安澄を演じる上での意気込み
A.安澄は、監督が当て書きしてくださったとのことで、自分のようだと感じる部分がいくつもありました。
それでも私はまだまだ安澄を探しているところなので不安がありますが、クランクインを控えた今、とてもいい環境で現場に入る準備ができていると思っています。

Q.双葉のような母親をどう思うか。
A.みんながお母さんを大好きであるように、私自身も母が大好きであるように、お母ちゃん(双葉)のことが大好きです。きっと、誰かのお母さんである方々にとっては、お母ちゃんは羨ましくて、尊敬できるひとだと思います。お母ちゃんは、最高です。

ーーー中野量太監督コメント
Q.双葉役を宮沢さんにオファーした理由
いつか宮沢さんと一緒に映画を作りたいと思っていました。
熱い愛と深い哀しみを背負った双葉役を、宮沢さんがどう演じるのか?・・・想像出来る様で出来ないんです。
それはきっと想像してもその想像を超えてしまうだろうと思っているから。宮沢さん演じる双葉を一番見たいのは、僕です。

Q.安澄役を杉咲さんにオファーした理由
繊細なのに大胆でcuteなのに憂いのある稀有な女優さんだと思っていました。安澄役は杉咲さんしか考えていませんでした。

Q.お二人と本作について話した時の印象
宮沢さんに「本を読んですぐにやりたいと思った」と言って貰えた時は、嬉しかったし自信になりました。
杉咲さんと初めて映画の話をした時、すでに安澄の目をしてるなと思いました。

A.本作の撮影への意気込み、本作へ込めた思い
オリジナル脚本で映画を撮れることに、喜びと責任を感じています。『生』を描きたいから『死』を描きます。
人は一人じゃ生きていけないと思うから『家族』を描きます。
誰もが感じ得るテーマを、独自の視点と感性で、唯一無二の映画にしたいと思っています。

2015年6月7日、クランクイン、7月2日、クランクアップ(予定)
2016年秋全国公開

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執筆者

Yasuhiro Togawa