この度、ミャンマーの民族音楽のスタジオ録音風景を撮影したドキュメンタリー映画『Beauty of Tradition−ミャンマー民族音楽への旅−』を6月27日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次にて公開する運びとなりました。

本作は、これまで、あまり日本では紹介されることのなかったミャンマーの伝統音楽の魅力を伝えるべく、日本人エンジニアが現地に赴き40日間滞在。その間に現地で収録した100曲にものぼる世界でも非常 に珍しい、またアーカイブとしても非常に価値のある音源CD制作の録音風景の一部始終を撮影した貴重なドキュメンタリー。監督は、写真家、作曲家、映画プロデューサーとしてこれまでにも数々の映画音楽や製作に携わってきた川端潤。音楽家達が如何に考え、悩み、録音していったかを生々しく記録しました。

〜7個のトランクを抱えて飛び込んだのは、ミャンマーの辺境〜
そこで出会った200年前のラブソング

手つかずのピュアなミャンマーの伝統音楽を残したいという想いから2013年の4月から5月にかけての40日間、ミャンマーの最大都市ヤンゴン、その中心部から少し離れた郊外の小さなスタジオに機材を持ち込み、録音、撮影を敢行。全ての演奏は現地の演奏家によるもので、その収録曲はおよそ100曲にのぼった。その中でサインワイン、フネー、チーなどの楽器の演奏風景を中心に、僧院やヤンゴン芸術大学の若者たち、ミャンマーの正月の水かけ祭りの様子も収められている。映像からはミャンマーの楽器はどの様なもので、ミュージシャン達はどの様に演奏し、考え、悩み、相談してレコーディングしたのかが分かる。
そんな、謎に満ちたミャンマーの伝統音楽を知ろうというこの試みからは、変貌しつつあるミャンマーの現状も見えてくる—。

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執筆者

Yasuhiro Togawa